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358話 ページ8
✩
｢ありがとうございました｣
｢おぉ、また来いよ〜｣
｢…あ、あの！先生｣
何かを言いたかったはずなのに、何も思い出せない
…なんだっけ
｢んん？どうした？｣
｢い、いえ。何でもありません。失礼しました｣
｢そうか。多少の無理は良いが、無茶な無理だけはするんじゃないぞ｣
｢は、はい！｣
今日、全然授業受けてない…
少し落ち込みながら家に帰ろうとすると、遠くに黒い影が見えた
…あっ！
｢りっちゃんだ！｣
｢やっほ〜♪今日は教室に来てたみたいだけど、何かあったの？｣
｢えっと…なんか、メルヘンな話になっちゃうけどいい？｣
｢…？うん。何でも聞くよ｣
私は帰り道に、今日のおばあちゃんから聞いた話をりっちゃんに話した
｢…本当に？｣
｢本当だよ！私ちゃんと聞いてた！｣
｢…びっくりした｣
｢えへへ、私もびっくりしちゃった｣
珍しくりっちゃんが本気で驚いてる
これは誰でもびっくり仰天だよ…
りっちゃんは困惑しながらも、必死に受け入れようとしてくれた
｢なんか…うん…凄い｣
｢ほんとにね！｣
｢…A、俺…｣
｢急がなくて良いんだよ｣
｢…｣
言いたいことは分かるけど
でも、まだ高校生だし
｢それに、ちょっと待ってほしいな｣
｢…｣
｢私はまだ、アイドルとして全力で頑張りたい。応援してくれる？｣
｢…当たり前でしょ。何年先でも待つよ｣
｢ふふっ、ありがとう♪｣
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作者名：赤月 音 | 作成日時：2021年1月27日 18時
