386話 ページ36
✩
｢分かりました。腹をくくって、俺は今日から生徒会を辞めます｣
｢…俺も｣
｢お、俺も…｣
｢…｣
私に乱暴したり、泣いたり、さっき怒鳴ってきた人だけは何も言わなかった
私、意外とこの人には期待してたりする
｢あの…お名前を聞いてもいいですか？｣
｢…自分で考えろ｣
｢…｣
私の横を通り過ぎるとき、その人が泣きそうになっていたのを私は見た
…いつか、大物になる気がする
まぁただの勘なんだけど
｢あっ、おい！すみません…｣
｢い、いえいえ！｣
｢あいつは東堂って言います。今回の件も、しっかり反省会して次に活かすので｣
｢…あ、あの！貴方のお名前も聞いていいですか？｣
｢俺ですか？俺は天野って言います｣
東堂さんと天野さん…
とても印象的だった
｢ありがとうございます｣
｢いやいや、そんな頭を下げないで下さい…あいつ、根はいい奴なんですよ｣
｢ふふっ、そんな感じでした…♪｣
｢また戦える日を、期待して待っていて下さい！｣
｢はい！｣
ほっ…あの人に救われた
天野さんのおかげで、何とか険悪な雰囲気にはならなかった
その人達はその後、すぐに生徒会室をあとにした
はぁ、怖かったぁ…
｢も〜エッちゃん、あの人達をやる気にさせたいなら自分でやりなよ〜…｣
｢あはは、ばれてたみたいだね…♪｣
｢え！？そうなんすか！？Aよく分かったなぁ｣
｢えへへ〜♪｣
エッちゃんはきっと、自分がその役割をしたら面白くない
それか、険悪な雰囲気になるのを避けたかった
どうせそんな所でしょ！
｢ふふっ、いや〜面白かった。彼らの怯える顔が見られて清々したよ…♪｣
｢悪魔…｣
｢褒め言葉だね♪｣
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作者名：赤月 音 | 作成日時：2021年1月27日 18時
