346話 ページ46
✩
「想像するんです」
「…」
「ここは人身売買の会場で、もしこの瞬間人々を惹きつけられなかったら…その場で殺される」
「…っ」
「それぐらいの気持ちで訴えるんすよ!」
先日、マネージャーさんに教えてもらった
私はモデルのお仕事を嬉しいことに引き受けることができた
「そうそう!上手だね〜!」
「ふふっ…♪」
「うんうん、その角度可愛いよ〜!」
どうやらマネージャーさんがあちこちにお願いしてくれていたらしい
絶対に後悔させないので…って
おかげで色んな場所で私はこっそり撮影できていた
もちろん、学校にはそれを伝えてある
「これは確実に注目浴びますよ」
「新時代の幕開け〜って感じですね」
「むしろ何で今まで誰にもスカウトされなかったんだ?」
「…」
遊木真さんもそうだけど、ある一定の時だけ凄まじいオーラを放つことができる
そういう事を平然とやってのけちゃう人が、世の中にはいるらしい
「可愛く笑って〜!」
「…♪」
「「…」」
「あ、あの…?」
「すっごく良いよ!!今の完璧!!」
「良いよ良いよ〜!!」
これもマネージャーさんに教えてもらったこと
「確かにAさんにはそんな才能はありませんね」
「うぐっ…」
「けど、才能がなくたってそれはできます!」
「ほ、本当ですか!?」
「はい!僕を信じてください!」
方法はシンプルで
でもやるのは激ムズ
…でも、誰かさんと特訓したおかげで私は演技がかなり上達していた
「…♪」
武器は作れる
私はマネージャーさんにそう教えてもらっていた
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作者名:赤月 音 | 作成日時:2021年1月25日 9時