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338話 ページ38
✩
いつもなら大好きって言えるはずなのに
何故かうまく言葉が出てこなかった
恥ずかしくて、言えなかった
｢それで、俺に嫉妬しちゃったんだ｣
｢へ…？そ、そんな事…｣
｢じゃあ俺、明日も一人であんずの所に行ってこようかな〜｣
｢っ…勝手に行けば！？｣
りっちゃんをどかして部屋を出たいのに、両手を押さえつけられてるせいで起き上がれない
だからりっちゃんは安心したんだと思う
｢…そんなに怒るほど？｣
｢だから違うってば！りっちゃんの…｣
今まで可哀想だと思ってしてこなかったけど
今日の私は不機嫌なの！！
｢どアホ！！｣
｢うぐっ…｣
｢もう！りっちゃんのおバカ！私今日は一人で先に帰って、る…から…｣
｢…｣
｢え…な、なんで？｣
嘘でしょ…
何回ドアを押したり引いたりしても開かない
私今りっちゃんの股間思いきり蹴ったのに！？←
ま、まずい…
後ろからお怒りモードの気配が…
｢A…｣
｢はいいっ！？｣
｢やっていい事と悪いことぐらい、分かるよねぇ？｣
｢は、はい…もちろんですとも…｣
｢先に手ぇ出したのはAのほうだってこと、自覚してるよね？｣
｢は、はい…｣
こんな悪い笑顔、絶対良くない気しかしない…
りっちゃんが私の制服のネクタイを解こうとしてきたから、慌てて叫んだ
｢私にそんな事したら、あんずちゃんが可哀想…！｣
｢だから！俺あんずとそういう関係じゃないってば！｣
｢…え？｣
ど、どういうこと…？
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作者名：赤月 音 | 作成日時：2021年1月25日 9時
