336話 ページ36
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「〜♪〜♪…んん?〜♪…」
あれ、ここどうやって歌えばいいんだろ…
私は瀬名泉さんが一度歌ってくれた、お手本の曲をもう一度聴き直した
はぁ〜、惚れ惚れする…♪
じゃなくて!
これは私のオリジナル曲!
「〜♪…うぅ〜ん…」
「そこはねぇ、こうやって歌うの。〜♪〜♪」
「…!りっちゃん!」
皆が帰ってから来るなんて…
因みに、私はここで今日も泊まる予定
歌を完成させるとしても、体力作りだって疎かにしたりしない
「もう皆帰っちゃったよ?」
「あぁ〜…別に良いよ」
「…何かあったの?」
「…」
りっちゃん、私が他の男といるのやだ〜って言ってたのに
皆がいる時に来ないなんてちょっと矛盾してない?
別にそれぐらい良いんだけど…
「…ちょっとあんずに相談しに行ってた」
「あぁ!そ、そうだったんだ…」
あれ…
なんで私今、ちょっとだけチクってしたんだろう
なんか嫉妬してるみたいで女々しいよ
相談ぐらい誰だってするだろうに
「…?」
「そ、それより練習再開しないと」
「待って」
りっちゃんのその言葉を聞いた時、私はぴくりとも動けなくなった
なんでこんな素直に言うこと聞いてるの…?
何か私、焦ってない?
「A」
「な、なに?」
りっちゃんは驚いた表情で、私のことを見た
今はあんまり見て欲しくないなぁ…
「もしかして、拗ねてる?」
「…!?」
なんて答えればいいのか、分からなかった
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作者名:赤月 音 | 作成日時:2021年1月25日 9時