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334話 ページ34




「ふぁ、あふ…」


この前の実写を何回も見返してたから、睡眠時間がいつもよりだいぶ減ってしまった

因みに見えてる足はパジャマ姿だから、私服はまだいい感じ(?)に隠せてる

でかした、私…!


「…」

「…?」


廊下を歩いてると、目の前の人は急に私を見て立ち止まった


「…」

「えぇ!?」


な、なんか荷物全部落とし始めた!?

大丈夫この人!?


「…い」

「へ?あ、あの…?」

「可愛い!!!あ、あの、サインください!」

「サイン!?」


何故かメモ帳にサインをねだられた

あんまりにも高身長だから先輩かと思ってたけど、まさかの一年生だった

こんな子が私の後輩…?

よく分からなくて小刻みに震えながら、私は自分の名前を書いた


「はぁ〜、こんな小さくてちょこちょこしてるのにアイドル科志望なんて…俺の体力を分けてあげたい…♪」

「それは欲しいです…」

「先輩、可愛いです!!」

「あ、ありがとうございます!」


変な子だなぁ…


「ユニット名とかあるんですか!?」

「な、ないですね…」

「それじゃあ写真集とか!」

「それもないですね…」

「そうですか…」

「あっ、で、でも!今は頑張って歌を覚えようとしてます!」


私がそう言うと、その人は目を輝かせてくれた

なんか照れちゃうな…


「CDが出たら絶対に買います!写真集も!はぁ〜、こんなの絶対癒されるに決まってる…♪」

「あはは…」


かっこいい曲とか言えないいい…!

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作者名:赤月 音 | 作成日時:2021年1月25日 9時

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