327話 ページ27
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「俺の家行こ〜よ」
「やだ!」
「別に何もしないよ?もしかして期待しちゃったの…♪」
「ち、違うけど…!」
りっちゃんはにやにやしながら私を見てきた
夜になると、外は暗くなる
りっちゃんの薄暗い場所で活き活きしはじめる謎の習性は、もうとっくに突入していた
「ねぇA、俺は可愛いだけじゃないよ」
「分かってる…」
「これからは格好良い俺のことも受け止めてね…♪」
「が、頑張る…」
正直に言うと、今でもまだ口の中にあの時の違和感を感じていた
今でもいやらしい音がりっちゃんのいつも見ない表情と共に強く頭に残ってる
「ふふっ♪」
「んん?」
「Aとこんな事ができる日が来るなんて。我慢して避けてた俺がバカみたいだったな〜って」
「りっちゃんはバカじゃないよ。たまに一周まわっておバカになるけど」
「それをバカって言うんだよ」
頑張って受け止めようとは思うけど、私はそっち系に慣れる日が来ないと思うから
だから私はお願いした
あぁ、私も人のこと言えないぐらいバカだ…
「だ、だから…その…ちゃんとリードしてくれる?」
「…もちろん♪」
りっちゃんは少し目を見開くと、すぐにまた笑ってくれた
あぁもう、何言ってるんだろう私…!
「ほんと可愛すぎる幼馴染みを持っちゃったな〜♪」
「可愛くない…いつか私もかっこいいって言わせてみせるもん…」
すると、りっちゃんは言ってくれた
それがとても嬉しかった
「Aが格好良いことなんて、もう知ってるよ」
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作者名:赤月 音 | 作成日時:2021年1月25日 9時