323話 ページ23
✩
可愛い衣装に可愛い曲だと飽きられそう
あと面白みがなくてつまんなくない?
しかもそういう一部の階層にしか目を向けてもらえなさそうで、人気が出たとしても広がらない気がする
私はもっと色んな人に知ってもらいたい
もっと、もっと沢山の人に…
「…はっ!」
「あ、起きた?」
「りっちゃ…んんん!?」
「今どんな気持ち?」
「えっ?えっと、やばい幼馴染みに捕まったなぁ…みたいな?」
目が覚めると、何故か両手足首を拘束されていた
何これどういう状況!?
「Aの門限は10時。つまりあと三時間ぐらいはたっぷり楽しめるってことだよねぇ♪」
「り、りっちゃん?あはは…冗談だよね?」
「冗談に見える?」
「見えません」
はっ、もしやまた私を熟睡させるために…?
前回の記憶が蘇って私はそれだけで顔が真っ赤になった
待って待って、ちょっと落ち着きたい…!
「私そんな事しなくてもぐっすり眠れるから!だから安心して!?」
「俺が安眠できないの」
「な、なんで?」
「…だから」
「ひいっ!?」
りっちゃんは私の上に乗っかると、私のことを見下ろしてきた
真っ赤な目がとにかく本気だった
「Aが色んな男と話してるの見て、ちょっと焦ってるの」
「あ、焦らなくても…りっちゃんとはずっと仲良しでいるつもりだし…ひぎゃっ!?」
「そんなの分かってるよ。俺が焦ってるのは違うこと」
「…?」
何かあるっけ?
私が分からずにいると、りっちゃんはさっき両手で掴んできた私の顔にぐっと近づいた
近い近い近い!!
「Aが他の男に目移りしないかなって」
「…!?」
「俺だけを見ててよ」
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作者名:赤月 音 | 作成日時:2021年1月25日 9時