313話 ページ13
✩
「タンタンタタンタンっ♪そっから〜、〜♪〜♪」
マネージャーさんに先日LI〇Eで教えてもらった所を意識しながら、私はステップを踏んだ
体力がついたのか、前より息が荒くない
まぁもちろんすぐバテるんだけど…
「ぜぇ…はぁ…げほっ、えほっ…」
「ふぅん。それっぽい動きはできるようになったんだねぇ」
「ひっ!?せせ、瀬名泉さん!あ、あのっ、いつもここ使わさせて頂いてます!」
「そうそう、その話なんだけど。そろそろ貸し出し期間が終わっちゃうんだよねぇ」
「はっ、そうだったんですね…」
瀬名泉さんってよく分かんない人だなぁ
諦めろっていう割には行動で応援してくれるし、こうやって部屋もずっと貸してくれてたし…
「一回通して俺にみせてよ」
「は、はい!」
「ふふっ。ちゃんと録画する癖もついてるんだねぇ、俺が教えたことを守ってて偉いよぉ♪」
「ひゃっ…ああああ、ありがとうございます…!」
今回の曲は学校の共通で借りられる無料の曲
私は自分なりの解釈でそれっぽい表情をした
振り付けは…ネットから大半拾ってきたやつだけど
し、仕方ないよね!
「…!」
「〜♪〜♪」
「…」
何故か一瞬だけ驚いてたのが気になったけど、とにかく今は歌と踊りに集中した
うっ…二番から一気に体力切れしてるのが自分でも分かる…
息が合わなくなってきてる…
「はぁ…〜♪」
途切れ途切れになりながらも、私は最後まで通した
駄目だ…やっぱりすぐにバテちゃう…
「…最初の音程、どうして通常より下げたの」
「?えっと、下がってましたっけ?」
「…そんな歌い方する奴、くまくんぐらいなんだけど」
「え!?りっちゃん!?」
「普通あそこは声張り上げるでしょ。俺だってそうするし。なのにAちゃんは無意識的でも音を下げたねぇ。ほかの箇所にもいくつかあった」
よく見てくれてるなぁ…
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作者名:赤月 音 | 作成日時:2021年1月25日 9時