この学校にいる ページ9
｢男女の友情は成立すると思うかい？｣
｢しないね！｣
お嬢様のその一言に、クラス全員が驚いていた
｢なっ…！？Aがそれを言うのは意外だな…｣
｢俺も…てっきり、成立するよ〜！とか言うと思ってた｣
｢薫くんの私の物まね似てる〜！そうなの？｣
｢そうだろう。普段から距離感バグっているだろ貴様｣
ペンを止めて、また雑談タイムに入ってしまった
提出間に合うのか…？
｢今成立してても、いつかしなくなることなんてザラにあると思ってるよ〜！女の子同士でもね〜♪｣
｢｢あっ…｣｣
｢ん？どうしたんだ二人とも？｣
｢守沢。もうこの話はおしまいにするよ｣
｢う、うん。もりっち勉強しよ｣
実体験だな…あの言い方は
守沢くん以外が察した後、黙々と勉強を再開していた
しばらくして、天祥院くんとお嬢様が全員分のノートを職員室へ提出しに歩いている時だ
｢さっきの話、昔女の子同士で何かあったのかい？｣
｢ん〜？そっちじゃないよ？｣
｢…えっ｣
｢あはは！変な顔〜♪｣
そっち…ってことは、男女のほう？
お嬢様に男の友達が昔にも…考えただけで心配になる場面だな
｢ま、まさか、この…魔女…！彼は僕の…！｣
｢ぼくのなぁに？｣
｢っ…はぁ。驚いたよ｣
｢私はそっちじゃないとしか言ってないよ〜？｣
｢君の男友達は一人だけじゃないか…｣
昔の男友達は確か…
…え？
あ、あの子が、お嬢様に好意を…？？
｢一人じゃないよ｣
｢え？｣
｢だから渉くんで決定じゃない！安心したでしょ〜♪｣
｢…君の言葉は分からないね｣
それがお嬢様なりの優しい嘘だったのかも
真実だったのかも、自分にはよく分からなかった
｢因みにその子、この学校にいるよ…♪｣
｢…はぁ。ファンだったのに｣
｢なんで渉くん確定なの！？｣
…まさか
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作者名：なな | 作成日時：2024年3月23日 17時
