私の守護神 ページ19
｢…っ｣
｢え？ご、ごめんね…やだったよね♪｣
自分が手を離すと、申し訳なさそうにお嬢様は眉を下げてしまわれた
そんな、自分が悪いのに…
お嬢様は何も悪くないのに
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
｢じゃあ、今日からタマくん！｣
｢…え｣
｢タマくんなのに、タマなしくんだったらおかしいでしょ〜？だからそういうのはやめて！それに…｣
｢っ…！？｣
｢私の為に我慢させるのが、一番ちょうど良い罰でしょ〜♪｣
＿＿＿＿＿＿＿＿
｢(なんで今、こんな時に…)｣
｢…｣
｢っ…！？｣
｢あはは、大変そうだね〜♪｣
お嬢様は理解した上で、そう言ってる
やっぱりこの人は素晴らしい
罪人に対する罰の重さも正しく、完璧に与えられる
｢へっ！？や、やっぱり繋ぐの？｣
｢あれ？A先輩の輝きで気づいてなかった…お久しぶりです｣
｢あんずもこの怖い顔の人知ってるの？｣
｢A先輩の守り神だよ｣
｢あはは！そうそう、私の守護神だよ〜♪｣
やっぱり俺にはまだ早い
この方こそが仕えるに相応しい、冷酷で非情なお嬢様
｢(お嬢様に対する思いが強くなればなるほど、あの男の存在がちらついて目障りで…嫉妬が生まれてしまう)｣
｢(ボスもこんな気持ちだったのだろうか…)｣
｢…｣
そう思うと、あの子は…深海くんは凄いな
｢(彼を見習って、静かに心の中で誓おう…)｣
｢…え？な、なに？｣
｢んん？タマくんは何も言ってませんよ？｣
｢あれ？空耳かなぁ…｣
｢｢タマくん…！！？｣｣
お嬢様の幸せを願って
そう心に誓い、自分はお嬢様のお傍についた
｢タマくんって顔じゃないでしょ！猫の王様みたいな貫禄だよこの人！？｣
｢あ、因みにタマくん海外の人だから日本語分かんないよ♪｣
｢誰だそんな悪意のある名前をつけたのは…｣
｢え〜？そうかな〜？｣
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作者名：なな | 作成日時：2024年3月23日 17時
