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十七話 ページ17

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「くそっ。ここも封鎖されてるのか…」

「…完全に閉じ込められちゃってるねぇ。どこにも出口が見当たらない」



俺たちはあいつが屋敷から出て行くと、すぐにここから脱出できそうな場所を探した

でも、凛月の言う通りどこにも出口が見当たらない



「あいつはどこから出入りしてるんだ?俺たちもここにいるってことは、あいつがどこかから連れてきたんだろ」

「その割には扉がひとつも見当たらない…となると、隠し扉でもあるのかもしれんのう」

「隠し扉?つうか、外から出ようとは思わねぇのかよ」

「あぁ、コーギーはまだ見てないんだっけ。あの柵」



ご丁寧なことに、俺たちが外で太陽に当たれるようになのか一応屋敷からは出られる

だけどその先を歩いて行くと、手が完全に届かないほど高い棘の柵がある

触れただけで怪我をしそうな柵だった



「だから、屋敷から庭じゃなくて…屋敷から直接出ようってことになったんだよ」

「窓を割ろうとしたのですが、すべて強化ガラスのようでして…」

「割ろうとしたって…伏見は頼むから怪我すんなよ、マジで」

「重々承知しております」



俺は凛月を見た



「なぁ凛月。おまえ、あいつと知り合いなのか?割とフランクに会話してるように見えるんだけど」

「そう?あいつの目的が、俺たちを傷つける事じゃないのは目に見えてるでしょ。だからのんびりしてるだけ」

「そう、なのか…?」

「なんで疑問形なの」



俺はちょっと疑ってるぞ

たまに小声であいつ…Aって人に何か耳打ちしてるし



「鋭いおまえが、そこの隠し扉に気づかない訳が無い…って俺は思ってるんだけどな」

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作者名:赤月 音 | 作成日時:2022年7月30日 14時

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