レポート37・電話の相手 ページ37
衣更side
｢…ど、どうした？凛月｣
｢あぁ、ま〜くん…おはよう…｣
｢お、おう。おはよう…｣
朝学校にやって来ると、明らかに凛月のテンションが暗かった
一体、Aちゃんに…
｢何があったんだ！｣
｢うるさっ…いや、俺は平気なんだけど｣
｢あぁごめんな｣
｢うん。実は、俺の子が風邪ひいちゃったみたいで｣
｢俺の子！？｣
ま、まさか凛月…
いや、まだ高校生だぞ！？
いやいや、一応そういう人もいるのはいるけどさ…！
｢俺たちアイドルだろ？流石に、そういうのは問題になるんじゃ…｣
｢あ〜…そうじゃなて、A。俺の…とりあえず俺の所有物｣
｢なんで濁すんだよ｣
｢何でも良いでしょ。俺の家に住んでる子なんだってば｣
今、さり気なく打ち明けてくれた…！
落ち込んでる凛月には悪いけど
今ならもう少し聞き出せ…
｢あっ、ごめん電話｣
｢誤魔化すな！｣
｢え？いや本当だってば、ほら｣
｢…ほんとだ、ごめんなさい｣
｢いいよ。それじゃあまたね、ま〜くん｣
今のタイミングは、明らかに嘘だって思ったのに…
二度同じことには引っかからないぞって息巻いてた俺が、なんかバカみたいだ
｢…｣
電話の相手、Aちゃんからだったな
ちょっとだけついて行こうかな
俺は凛月の後を追った
｢ちゃんと暖かくして寝てるんだよ。大人しくしてて｣
｢(すっごい甘くて優しい声だなぁ…)｣
｢うん…うん、おやすみ。…はぁ｣
｢…？｣
なんでため息つくんだ？
まさか、病気が悪化したとか…
｢…本当にごめんね、A｣
え…？
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りっちゃん
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作者名：赤月 音 | 作成日時：2022年3月8日 8時
