レポート36・ストリートオペラ ページ36
Aside
｢〜♪…へあっくしゅん！｣
｢わはは！カワイイくしゃみだな！｣
｢う〜ん…｣
風邪でもひいたのかな
やっぱりあの夢、本物だったんじゃ…
｢(いやいや！あの凛月くんがわ、私のパジャマを…！)｣
｢A〜？お〜い！女神！｣
｢顔近っ！？｣
｢おまえが歌ってくれないと話にならん！歌ってくれ！｣
｢はっ！そ、そうだった！｣
変なこと考えるのはやめよ…
でも、もしあれが本当だったら
私は少しだけ、悪いことなのに嬉しくなってしまった
｢〜♪〜♪｣
｢えっ！？あの子が歌ってるの！？｣
｢作曲家月永レオさんと、ソプラノ歌手Aさんじゃん！｣
｢これタダで聞いちゃっていいの！？｣
因みに、なんでこんな事してるのかっていうと
ちょっとした人助けのため
｢(うぅ、やだなぁ…)｣
レオくんの親友らしい、いかにも危なそうな大きいお兄さんに人を集めるよう頼まれた
私の声量なら多少の悲鳴もかき消せるから…って
やだよ…でも頷かないと怖かったし…
｢わはは！拍手喝采だな！｣
｢そうだね…｣
｢なぁA！おまえってリッツの何なんだ？｣
｢りっつ？…凛月くん？｣
｢そうそう、朔間凛月！最近よく噂を聞くぞ〜。リッツと同棲してるとか何とか｣
ど、同棲…！？
私は恥ずかしい気持ちと、照れくさい気持ちでいっぱいになった
｢ち、ちが…私はただ、両親が出張の間預かってもらってるだけで…！｣
｢リッツとは他人だよな？なんでお嬢さまだけが居候してるんだ？お手伝いさんもいるのに｣
｢そ、それは…えっと…！｣
私が凛月くんのこと好きだから、両親が気を利かせて…
とか！
｢い、言える訳ないでしょ！？｣
｢わははっ！表情がころころ変わって面白いな！｣
｢面白くない！｣
｢良いな良いな！愛してるぞ！｣
そういう言葉は凛月くんに言ってもらいたかった…！
ラッキーアイテム
りっちゃん
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作者名：赤月 音 | 作成日時：2022年3月8日 8時
