スルーされたそうです ページ10
衣更side
昨日あれだけ頭に叩き込んだんだ
今日は彼氏っぽいことをするぞ!!
おっ、さっそくAを発見!
「A!おはよう!」
「おはよう、真緒。今日も早いね」
「あぁ。早いなんて、そんなの当たり前だろ」
俺は壁沿いにいたAを軽く壁へ押しやった
少女漫画の中では超定番の、いわゆる壁ドンってやつだ!
「その…Aと少しでも長くいたい、から」
「…そうなんだ」
「あぁ、そうだ!」
「…」
え、スルーされた←
いつも通り自分の席に書類を置くと、Aはいつも通り作業を始めた
あれが一ミリも心に響かなかったのか!?
「おはようございま〜…うぎゃっ!?生徒会長ともあろう人が、朝からお通夜みたいな顔しないでよね!」
「どうかなさいましたか?」
「あぁ、いや…はは。別に…」
「どう見ても別にな顔ではありませんよ」
なんでだ…
俺の何がいけなかったんだ…?
「生徒会長、書類作成終わりました」
「あぁ、ありがとな…」
「…」
「…?」
ん?
なんでこの人、こんなに俺を睨んでくるんだ?
まぁ、とりあえず書類に目を通すか
「生徒会長って…」
「どうした?」
「A先輩のこと、何も分かってませんよね」
「なっ…!?」
け、喧嘩を売られた!?
しかも今Aって言ったよな?
「なにあいつ、感じわる〜い」
「失礼ですよ坊ちゃま。衣更さまも、お気になさらないでください」
「…あ、あぁ」
正直、かなり傷ついたけど…
プロデュース科の生徒だったよな
Aは…知り合いだったとしても、覚えてないか
「…あれ?A?」
「さっき教室に戻るって言ってたよ〜」
「そうなのか!?」
俺としたことが聞きそびれるなんて…!
14人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:赤月 音 | 作成日時:2021年6月14日 16時