見苦しいにも程があるそうです ページ3
衣更side
生徒会室で一人になった瞬間、俺は叫んだ
「ああああああああぁぁぁ!!!!!!!何してんだ俺のバカ!!!!!」
せっかくAから話しかけてくれたのに、曖昧な返事しかできなかったじゃねぇか!!!
くそう!!こんなの男の恥だ!!!
でもこの気持ちを隠すのに必死で、それどころじゃなかったし…
「さっき真緒一人で何か言ってた?」
「うおおぉっ!?Aか!ど、どうした?」
「忘れ物したから取りに来たの」
「そ、そうか!」
扉が開いた瞬間、Aの椅子からすぐに飛び退いた
危ない危ない…人の椅子にへばりつく生徒会長とか見苦しいにも程があるだろ←
「私の机、何かおかしかった?」
「え!?あぁ、ええと…掃除してたんだよ!ほら、ずっと書類仕事するの疲れたからさ!」
「…やっぱり私も手伝うよ。真緒だけにさせたくない」
そんなしゅんって顔しないでくれよおおおぉ…!!
悶絶したい気持ちをぐっと堪えて、俺は笑顔を作った
「心配するな。俺は割と近いから良いけど、Aの実家は遠いんだしさ。電車逃したら大変だろ?」
「…うん。ごめんね」
「なんでAが謝るんだよ〜♪」
「だって、真緒だけ頑張ってるから…」
そっか、俺だけ働かせて先帰るのは嫌だよな
同じ立場なら俺だって気にする
悶絶してるとこを見られたくなくて帰らそうとしちまったけど、明日は一緒に終わらせよう
「気遣ってくれてありがとな!」
「どう致しまして」
「Aなら大丈夫だろうけど、夜道には気をつけるんだぞ?おやすみ…♪」
「それはこっちの台詞だよ。おやすみ、真緒」
「……うああああぁぁっ…!!!!」
地べたで暴れ回ってる俺を見たら、Aはどんな反応するんだろうな
はぁ、想像したら泣けてきた…
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作者名:赤月 音 | 作成日時:2021年6月14日 16時