持ち帰りたいそうです ページ13
衣更side
「ほ、本当に?鞄の中とか、身体に隠したりしてない?」
「うっ…し、してないって!だいたい、そんなことする訳ないだろ?」
本人が慌ててるのに申し訳ないけど、ぺたぺた身体を触られて俺はめちゃくちゃ興奮した
「(流石にいきなりすぎたよな…反省しよう)」
「え、えっと…真緒」
「ん?」
「私も、これからは頑張って彼女っぽいことしてみるね」
やばい…家に持ち帰りたい
俺は初めて本気でそう思った
Aの目線の先には、俺の手があって繋ごうか迷ってるのがすぐに分かった
「ありがとう。改めて、これからよろしくな♪」
「…!う、うん。よろしくね」
俺が手を繋ぐと、照れてるのか珍しくAに目を逸らされた
「(よっしゃあああぁ…!!!)」
やっと、半年以上付き合ってきてやっと手を繋げたぞ!!
先輩方ありがとうございます…!
よし!お礼に、今日は帰りに何か買って帰ろ…
「はっ!」
「ん?」
「真緒、ごめん!手離して」
「え?え?」
俺が手を離すと、Aはパーカーを着てすぐに前からやってきた人達のバイクに跨った
「今日はケリつける日だから、先に帰ってて。あと、今日の夜は外に出ないほうが良いよ。本当にごめんね」
「副番長!やっと見つけたっすよ!!何してたんすか!?」
「ごめん、忘れてた」
「「忘れないでくださいよ!!!」」
付き合って初めて、手を繋いだ時間はたったの数秒…
挫けるな俺
それより…!
「A!怪我するなよ。あと、勝ってくるんだぞ…♪」
「ふふん、そんなの当たり前でしょ♪」
ぐはぁっ、好きだ…!!!
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作者名:赤月 音 | 作成日時:2021年6月14日 16時