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鳥羽「俺の母を殺したんだ！！」
A「え、殺したって本当なの？尾狐くん。」
尾狐「そーだよ。あの時は謝っただろ！？」
鳥羽「謝るだけじゃだめに決まってるだろ！！罪を償え！！」
尾狐「っるせぇー！あれはお前の母ちゃんが悪いんだよ！！」
鳥羽「なんだと？？尾狐！もう一回言ってみろ！！」
尾狐「何度でも言ってやるよ！！お前の母ちゃんが悪いんだ！！あんなこと言わなきゃ俺は殺さなかった！！」
鳥羽「でもお前が逃げなかったら母はあんな事を言わなかったぞ！！」
尾狐「っ！！っるせぇー！！！」
尾狐くんが鳥羽くんを殴ろうとした。
私はそれを見ていることが出来ないと思ったのか、体が動いた。
ぎゅっ…
尾狐「！？」
A「お願い…。尾狐くん。もうやめて…。」
尾狐「っ！お、お前には関係ねぇだろ！！邪魔すんな！！」
A「きゃっ！！」
尾狐くんに振りほどかれた私は地面に倒れた。
鳥羽「A！！おい！尾狐！関係ないはないんじゃないか！？Aはお前を止めようとしただけだろ？？」
尾狐「うるせぇよ。邪魔な奴は邪魔なんだよ！！」
鳥羽「っ！！」
A「尾狐…くん……。」
尾狐「あ？なんだよ！」
A「尾狐くんはさ、私のこと邪魔だと思ってる？」
尾狐「っ！！」
A「尾狐くんは私のこと嫌い！？」
尾狐「っ…。」
A「ねぇ！ねぇ尾狐くん！」
尾狐「う、うるせぇ！！好きに決まってんだろ！？邪魔だと思うわけねぇじゃねぇかよ！！」
A「じゃあどうして邪魔だって言ったの？」
尾狐「ご、ごめん…。」
A「大丈夫。尾狐くん、話聞かせて？」
尾狐「ああ。あれは幼稚園を卒園した後、俺と鳥羽はこの寺に連れてこられた。そして、
《お前たちはここの守り神になるんだよ。》
と、親に言われた。」
A「守り神？」
鳥羽「守り神になるってことは一生その場所にいろってこと。まあ、捨てられたんだろうな。」
尾狐「それで最初は良かったんだ。最初は楽しかったんだ。鳥羽がいたから。」
鳥羽「でもこの寺の守り神になってから２年ほどたって、尾狐が逃げ出したんだ。」
A「え、どうして…。」
尾狐「どうしても耐えられなかったんだ。好きな人がいたから…。その人にまた逢いたかったから…。」
鳥羽「逃げ出してから約５時間後、尾狐は隣町で見つかり、連れ戻された。」
A「隣町…。」
鳥羽「連れ戻された尾狐に俺の母は言ったんだ。」
鳥羽「《お前は守り神だ。逃げた罰として一生地下牢にいろ。》と。」
尾狐「その言葉のせいで俺は鳥羽の母を殺した。」
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作者名：ザク丸 | 作成日時：2017年5月15日 22時
