君が私の名を呼ぶから (ページ41)

今日:5 hit、昨日:5 hit、合計:222,582 hit

四十ページ41

鼻歌を歌いながら夕飯の準備をする塔子
それを微笑みながら手伝いをするA

『(塔子さん上機嫌だな。私まで嬉しくなるや)』

夕飯を作り終える頃滋が帰宅する

滋「ただいま、おや？そちらの方はAの友達かな？」

滋にもお互いに紹介をして席に着く
いつも豪華な料理がいつも以上に豪華になっていた

滋「流星群か、どこで見るのかい？」
『蛍の居る小川で見ようかと思ってます。』

滋「確かにあそこは街頭も無いし綺麗に見れるね。私も小さい頃はそこで見てたんだよ
所で君たちのどちらかはAとこ、交際、とかは」
『友達ですよ、ねぇ？』

プルプル震える滋に間髪を入れず返事をするA
嘘偽りなど感じない返答に滋は嬉しそうに微笑んだ

滋達に見送られ夜の街を歩く三人

芦屋「あー美味しかった！塔子さんのご飯
ねー安倍さん！」

安倍「あぁ確かに美味かった」
『晴齋無言で食べてたから心配だったけど良かった』
安倍「ちゃんとうまいって言ってたぞ」
芦屋「安倍さんリアクションがドライだから伝わりませんよ。てかここから街頭ないじゃん！真っ暗だよ！A～幽霊とか出ないよね？」

『妖達はいるけど、幽霊と妖の見分けつかないからわかんない』

芦屋「それはそれで怖い！A～服掴んでていい？」

半べそかきながら懇願する芦屋に手を差し伸べるA

『服よりこっちの方が歩きやすい。ほら早く行こう
晴齋も！』

二人の手を握り森の中を歩き出すA

後ろの二人が頬を染めていたのは知る由もなく

少しすると淡い光が現れる

芦屋は悲鳴を上げ握っていた手を引っ張る

引っ張られたことで体制を崩すAは安倍に支えられた

安倍「お前煩せぇ！ただの蛍だろうが！女子か！」
芦屋「男子です！幽霊かと思った～ごめんねA急に引っ張って」

芦屋の声かけに返事をせず固まっている
安倍は腕の中にいる彼女を見つめる

安倍「おい、どうした？」
『ハッ！ごめんビックリして聞こえなかった。支えてくれてありがとう』

Aは顔に熱が集まるのを感じる
暗闇で顔が見えなくて良かったと安心し目的地を目指す