＊Snow White 1st

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＊ｱｵｲside




…もうとうに覚悟は出来ていた。


…これから俺は死ぬのだろう。


…だが、悔いはない。


…娘を守るためなら本望だ。


…ただ1つの心残りとして娘、息子の成長を見届けることが出来ないことは悔しく思う。


…それでもこの歳でたくさんのものを見て聞き、体験をした。大切な家族、戦士、友ができた。


…我ながらいい人生だったと思う。


…ただ、どうかA…、お前が大きくなった時に自分のせいだと思わないで欲しい。


…心優しい自慢の娘だからきっとそうはいかないだろうが、俺は…




天竜人「…このわちきに逆らった覚悟はできているのかえ!?」




ｱｵｲ「…えぇ。ただ、最後に約束を!!…この命1つで娘とこの国のものには手を出さないと!!」





天竜人「…貴様の命に免じてやるえ。だから死ね」




ｶﾁｬｯ


ｶﾁｬｯ


ｶﾁｬｯ




…サイファーポールが目の前に立ちはだかり、一斉に銃を向ける。


目の端にハルが泣き叫ぶAを必死に抱いているのが見える。


…そして昔の戦友であるガープを見た。


ｶﾞｰﾌﾟ「…!!!!」


そして、ニッと笑う。


“…俺の家族を頼む…”


そう意味を込めて。


そして…




ﾄﾞﾝｯ


ﾄﾞﾝｯ


ﾄﾞﾝｯ


ﾄﾞﾝｯ


ﾄﾞﾝｯ




ｱｵｲ「っっ!!!!」


…サイファーポールの銃の弾丸がいくつも体を貫く。


『おとうさまぁっ!!!!!!』


…戦士、愛しい、娘、妻の泣き声が聞こえる。


…あぁ、泣かないでくれ。最後くらいお前の笑った顔が見たい。


ｱｵｲ「…っ、おれはっ…!!」


ﾊﾙ「!!!!」


ｶﾞｰﾌﾟ「!!」


戦士「アオイ様っ!!」


ｱｵｲ「…おれは…友、そして戦士たち…家族ができて幸せだった…!!」


『…やだぁっ!!』


ｱｵｲ「…はぁっ…はぁっ…」


CP「まだ生きているぞ。撃ち続けろ」


ﾄﾞﾝｯ


ﾄﾞﾝｯ


…妖国の戦士として生まれ国王として君臨しているのにもう体が持たないとは情けない。


…あと何秒だろうか。


…最後に泣き叫ぶ戦士を、似合わず涙をうかべるガープを、そして…愛するハルとAを見た。


…ぼやける視界の中で自分が愛されていたことを改めて知り涙が零れた。


…息子のシュンとユウの姿を見れないことが残念でならない。


…本当に最後。


…ハルとAを見る。


…ハルが最後ぐちゃぐちゃの顔で微笑んだ。


“愛してるわ”


ｱｵｲ「!!…ははっ…皆、愛している…!!」


その言葉を最後に俺はゆっくり目を閉じたのだった…。

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