▽ラッキー29 ページ36
この気持ちを今更知ったなんていうのは嘘だと思う。
気づいてたけど、気づきたくなくて、気付かないふりをしてた。
もし今、それを自覚してしまえば、この楽しい関係が壊れちゃうような気がしたから。
トド松がいてくれたから、ちゃんとした意味で気付かされたと思う。
トド松には感謝しなきゃだなぁ。
あとから100円あげないと。
「……ってこれ、おそ松の口癖じゃん…。」
いつでも、ふと考えるのはおそ松のこと。
海で男の人に声をかけられた時も、助けられたのはたまたまだったのかもしれない。
でも、心の中で助けを求めたのもおそ松だった。
やっぱ好きなんだなぁ、おそ松のこと。
「これからいつもみたいな態度で話せるかな。緊張しそうだなー。」
よしみんなのとこ戻ろっと!
普通に接すればいいだけだから簡単だよね!
帰ろうと後ろを向き、歩き始めた時だった。
何か、こっちへ向かってくる足音がする。
トド松が迎えに来てくれたのかな?
お礼も言えるし、一石二鳥じゃん。
そして、夕日に照らされたシルエットが見えた。
「トド、松ー…?」
だんだん声が小さくなった。だって、トド松じゃないから。
あのシルエット、見間違えるはずがない。
私の大好きな人。愛してる人。
「…おそ松!」
名前を呼んだ瞬間だった。
おそ松は私の方を向いて、大きく息をすって、叫んだ。
「_Aっ!!!!好きだ!!!!!!」
「……っ…!」
声に、ならなかった。涙が急に溢れてきた。
おそ松は泣いてる私のそばへ駆け寄ってきて、そんな嫌だった?ごめんごめんとずっと謝ってくる。
「違う……!!」
私は涙声でしっかり出ない声を、一生懸命出してこう言った。
「私も…私だって、おそ松のこと大好きだよっ!!!」
おそ松は、一瞬驚いた顔をした。
でも、すぐに笑顔に変わった。
「A……!ほんと!?嘘じゃないよな!?」
「嘘なんか…つくわけないじゃん…。うおっ!!」
おそ松は、泣きながら私を思いっきり抱きしめた。
「俺も、Aのこと大好きだぜ!!!
泣いてるところも、いつも笑顔でいてくれるところも、いつもこんな俺のそばに居てくれるところも、今アホみたいに女の子っぽくない声出すところも。」
「……うっさい。」
「はは!!A!大好きだぜ!これからも、またよろしくな!」
「…うん。」
言ってやらないけど、私だってお前の笑顔大好きなんだから…。
そして、私たちは手を繋ぎながらみんなのところに戻った。
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みかん(プロフ) - ショボンさん» ずっと前から…!! めっちゃ心にグッときましたぁぁっ!! ありがとうございます! 頑張りますねっ (2017年6月4日 8時) (レス) id: 4a90b9c000 (このIDを非表示/違反報告)
ショボン - ずっと前から応援してます!!らぶです!!更新頑張って下さいね(`・ω・´) (2017年6月3日 23時) (レス) id: 4207e65018 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 菘さん» んんんっっありがとう! (2017年5月6日 16時) (レス) id: 4a90b9c000 (このIDを非表示/違反報告)
菘(プロフ) - みかんさん» みかんちゃん!赤星おめでとう!これからも更新頑張ってね♪ (2017年5月6日 9時) (レス) id: 9089b3a945 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - あずまさん» 出来たんですよぉぉ! 今隣にいます←← 頑張りますねっ (2017年4月30日 14時) (レス) id: 4a90b9c000 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みかん | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時:2016年9月27日 18時