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音信不通 ページ24

Aのカバンの中で、携帯が震えていた。
一定の間隔でバイブレーション音がし、切れる。

そして、再度同じように携帯が震え、静かになった。





時間はすでに昼近い。
モトキは携帯に出ないAのことを心配した。


モ「どこか、出かけてるのかな。また後で連絡してみよう。」


そういうと、携帯を置いて編集作業に戻った。







Aは気怠さと頭の痛さに動けずにいた。
薬を、飲まなきゃ…と思うも動けない。


(はぁ……こういう時一人だとちょっと寂しくなるね…)


目は覚めたものの、食欲がない。
しかし薬を飲むために何か口にしなければ、と考えた。

何か、食べるものはあったっけ?と思考を巡らす。
途中で、薬…きらしてなかったかな?と考える。

思考が定まらない。
ぐるぐるといろんなことを考える。

最終的にはモトキのことを思い出し、忘れなきゃ、とため息をつく。


A「……だめだ、動けない…」


Aはそのまま、また眠りにつくことにした。






昼過ぎ、モトキは一旦編集作業を終わらせて携帯を手にした。
特に折り返しは来ていない。
もう一度電話をしてみようと考え、ディスプレイにAの番号を出した。

通話ボタンを押すも、コール音しかせず一向に出る気配はない。


モ「何かあったのかな…」


部屋に行ってみるか、とモトキは携帯をポケットに入れ上着を羽織ると部屋を出た。




ピンポーン




ピンポーン




インターフォンを鳴らすも出てこない。
携帯を忘れて、外出でもしてるのかな…と考えた。


モ「もっかい鳴らして、もう少し待ってみようかな」



ピンポーン




再度インターフォンを鳴らす。



すると、中から音が聞こえた。
ガチャっと鍵を開ける音がし、ドアが少しだけ開く。


モ「あ、Aちゃ………え、ちょっと、どうしたの?」
A「あ………モトキ………」


顔を赤くしたAが顔を出して来たのをみて、慌ててモトキはドアを支える。


ふらついたAを抱きとめドアの中に入った、


モ「大丈夫?Aちゃん、風邪…?」
A「ご、ごめん、モトキ……近寄ると、風邪、うつるよ……」
モ「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!!」


モトキはAを抱き上げ寝室へと連れて行った。
ベッドに横にし、布団をかける。


モ「何か、俺にできることない?薬とか、飲んだ?」
A「……まだ……モトキ……そばに、いて……」


朦朧とする意識の中、モトキに伝えた。

本音→←心の壁



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設定タグ:Fischer’s , フィッシャーズ , モトキ   
作品ジャンル:恋愛
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mikael(プロフ) - グミさん» コメントありがとうございます!少しでもきゅんとしてもらえたら嬉しいです✨ (2022年1月21日 11時) (レス) id: 081e609128 (このIDを非表示/違反報告)
グミ - きゅんきゅんでした! (2022年1月21日 11時) (レス) @page50 id: c87cfc253b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mikael | 作成日時:2021年1月30日 14時

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