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本音 ページ25

モトキside



彼女が甘えてきた。
そばにいて、と言われ嬉しくなった。


Aの隣に移動すると床に座り込む。


モ「ここにいるよ。大丈夫。安心して?」
A「ありがとう…モトキ」


ほんの少しだけ微笑むと目を閉じた。
Aの手を握り軽くさする。


A「…………もし、風邪うつしたらごめんね…」
モ「Aちゃんにうつされるなら本望だよ」


くすくす笑ってそういえば、だめだよ、と彼女も少し笑った。
Aの様子を伺いつつ、二人で少しずつ話をした。

少しして、Aが少し落ち着いてきたのが分かったので、そっと手を離し声をかけた。


モ「Aちゃん、キッチン借りても良い?薬飲むためにも何か食べないとだから、俺おかゆ作ってくるよ。」
A「ごめんね…ありがとうモトキ」


気にしないの、と伝えるとそっと頭を撫で立ち上がり寝室を出た。




危険だ。
好きな子が弱ってるっていうのに…
熱を帯びた目で見られるだけで、心臓が高鳴る。



俺も、男だな…と心の中で呟くと、はぁ……と息を吐きキッチンに向かった。
冷蔵庫の中を開ければそれなりに食材があり、これなら簡単なものなら作れそうだ、と俺は調理を始めた。





モ「Aちゃん、起きれる?」


ご飯できたよ、と伝えるとゆっくりと起き上がった。
卵粥とスープを持っていくと、良い匂い…と彼女が笑った。


モ「簡単なものしか作れないけど、これ食べたら薬飲めるでしょ?」
A「うん、ありがとうモトキ。いただきます。」

手を合わせ食べようとする彼女を見て、悪戯心で、アーンでもする?と聞いた。


A「……………してくれる?」
モ「へ?…………いいの?」


照れ臭そうにはしているが、微笑んでいる彼女を見て負けた、と思った。


モ「はい、アーン」
A「あーん……」


卵粥を冷ましてあげるとあーん、と口元に運んであげた。それを、Aは口を開けて食べる。
味の方はどうかな?と軽く首を傾げると、美味しい、と微笑んでくれた。


他愛無い話をしながら、彼女にご飯を食べさせ終わると、風邪薬を渡してあげた。
それを飲んだのを確認し、食器を片付けてくるね、と伝えるとその場を離れた。



風邪をひいて弱っているからなのか、甘えてくる彼女を本当に好きだと思ったし、甘えてきてくれて本気で嬉しかった。
普段一緒にいてもここまで甘えてくる事が無かったので、心の奥がむず痒かった。




でも、心地いい。
今後も甘えてほしいものだ。

彼氏彼女→←音信不通



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設定タグ:Fischer’s , フィッシャーズ , モトキ   
作品ジャンル:恋愛
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mikael(プロフ) - グミさん» コメントありがとうございます!少しでもきゅんとしてもらえたら嬉しいです✨ (2022年1月21日 11時) (レス) id: 081e609128 (このIDを非表示/違反報告)
グミ - きゅんきゅんでした! (2022年1月21日 11時) (レス) @page50 id: c87cfc253b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mikael | 作成日時:2021年1月30日 14時

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