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心の壁 ページ23

洗い物を終わらせると部屋に戻る。
モトキはPCを開いて、作業をしていた。


仕事の邪魔をしてはいけないと思い、私は自分のカバンを持つとモトキに声をかけた。


A「モトキ、私そろそろ帰るね。今日はご馳走様!すごく美味しかった!」
モ「え……帰るの?」

驚いたような顔をするモトキに、ごめんね、と緩く首を傾げると玄関へと足を運んだ。

モ「もう少し、一緒に居られない?」
A「ごめん、ちょっと仕事のことで取引先に連絡しないといけなくてさ。今日は帰るね?」

そっか…と残念そうにするモトキを見て、ほんの少し胸が痛んだ。


A「それじゃ、またね。お仕事頑張って!」

そう伝えると、モトキの家から出た。
ゆっくりと自分の部屋に向かう。



嘘をついてしまった。
仕事なんてない。ただ、なんとなくモトキと居ることが怖くなった。


不安で仕方ない。
たかが【付き合う】という言葉に、振り回されている。


A「楽しく居られるのが1番なのに…難しい」


帰ったらお風呂に入ろう。
今日は少し高い入浴剤を入れて、ゆっくり暖まろう。


気分転換をすれば、何か変わるかもしれない。
そんなことを考えていれば、自然と涙が流れた。



A「………っ」


自宅に戻り玄関先で座り込む。
次々溢れ出る涙を止めずに声を殺して泣いた。






ひとしきり泣くと少しだけスッキリした。
立ち上がると、荷物を持ってリビングに行く。
ソファの上に荷物を置くと、着替えを取りに寝室に向かった。






A「……………」

ふぅ、と湯船に浸かり一息つく。
少し高めのミルク入浴剤を入れてのんびりした。


少し長めに風呂に入り、上がろうと立ち上がるとのぼせたのかくらっと立ちくらみがした。
倒れ込まないように壁触れたが足を滑らせ壁に頭をぶつけた。


A「いっ………たぁ………」

その場にしゃがみ込み、少し目閉じる。
今日はだめだなぁ、と自嘲気味に呟くと、ゆっくり動き浴室から出た。


着替えを済ませ、一旦リビングのソファに座ると頭を押さえる。
ズキン、ズキンと痛む頭に苦笑いをしその場に横になった。


A「布団で……寝なきゃ…」


ソファの柔らかさにホッとしたのか、急な睡魔に襲われそのまま眠ってしまった。




次の日起きて後悔した。
喉が痛い。そして、咳も出る。

完全に風邪だ…と呟いてゆっくり立ち上がると、寝室に向かった。
そして、そのままベッドに潜り込むと、そのまま意識を失うように眠りについた。

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設定タグ:Fischer’s , フィッシャーズ , モトキ   
作品ジャンル:恋愛
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mikael(プロフ) - グミさん» コメントありがとうございます!少しでもきゅんとしてもらえたら嬉しいです✨ (2022年1月21日 11時) (レス) id: 081e609128 (このIDを非表示/違反報告)
グミ - きゅんきゅんでした! (2022年1月21日 11時) (レス) @page50 id: c87cfc253b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mikael | 作成日時:2021年1月30日 14時

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