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9-2. ページ21

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………なにそれ。バカじゃん


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『ジェボマってホントにバカ』


「あ?一応先輩だぞ」


『ホント……バカでしょ、』




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バカでイラチでおっさんっぽいし、口悪いし、相槌ばっかり打つし?

なのに、何でそう言う言い方するかな……


ムカつくのに……何で目頭は熱くなるのかな




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「………泣いてるのか」


『っ、いや?泣いてない』


「相変わらず素直じゃないな」


『……ジェボマがそうさせてるんだよ』





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悔しい。こんなはずじゃなかったのに


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「1位取ったんだってな」


『……うん』


「おめでとう」




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おめでとうってその一言。

たったその一言なのに色んなものが詰まってるその言葉。胸にゆっくり刺さるその言葉。

こんなにも大切なものだって知らなかった。




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『ありがと、』


「あぁ。今度JYPnationあるからまたその時会うかもな」


『そうなの?それは楽しみだ』


「じゃあ、行くわ」


『うんー』





.



 


背中を向けたジェボムは手を振って練習室を出て行った。




なんだか練習する気にならなくて

また床に寝転がって




流れてくる涙を拭う気にもならなくて





ゆっくり頰に流れて止まらない涙も、
思い出しながら懐かしむ思い出も




今日は全部一緒に抱きしめて眠るよ。









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作者名:Kaulu | 作成日時:2019年11月12日 10時

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