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一節 十三部 ページ49

「じゃあ、何で龍の存在を知ってるの?何で龍を従えてる……わけじゃないけど、そのことを知ってるの?とか色々聞きたいことがあるんだけど____その前に仲間になろうか」
「「「は?」」」

 ニコーっと清々しいほどの笑顔で言うナオの唐突の爆弾投下に神龍達は唖然とした。金龍を除いて。

「何考えてるんだ主、こいつはどう考えても怪しい。そんな奴を仲間にするのか?」
「うん」
「主殿……いつもそんな感じで仲間に…?」
「いや?こんなこと初めて」
「さすが主様だね〜考えることが普通じゃない♡」
「それ褒めてるの?貶してるの??貶してるね??」

 一斉に話しだし急に騒がしくなれば、驚き固まっていた彼がそろりと確かめるように、か細く呟いた。

「ほ、ほんとにいいの〜?それで…彼らが言っているように俺はどう見ても怪しい筈だし」
「なんだ、自分が怪しいって自覚してんだ」
「そりゃねぇ」

 気まずそうに目を逸らす彼にくつくつと笑うとナオは頬杖をついて彼に微笑み、言った。

「まぁ、けど君は怪しいだけで危ないか否かまではわからない。敵か味方か、それは共に行動して判断するしかなくない?」

 その言葉に彼は目を見開いた。あれは適当に言った言葉じゃなく、考えた結果なんだと。
 ただ実際は普通に仲間(神龍)を増やしたかっただけのナオ。つまりは取って付けたようなそれっぽい理由なだけで結局適当とノリで生きているだけである。

「……成程ね。まぁいいよ、仲間になろう」
「うっし!んじゃ、名前がないのは面倒だから簡単に呼び名をつけよう。なにがいいかね」

 楽しそうに話している中、黒龍は静かに見つめ金龍はニコニコと笑って、橙龍は哀れみの眼を彼に向けた。

「ん〜………アカ?」
「クッソシンプル」「そのまんま」「安直」

 神龍達にボロクソに言われた渾名。正しくはナオが。ナオは何でと文句を言うが、ペットに名前をつける感覚で考えるのが先ず可笑しいと一蹴されてしまった。

「それが呼び名?」
「え、あ、あぁ、うん」

 彼の質問に少し気不味くなってしまったナオは言葉を詰まらせつつも答えると、彼は嬉しそうに笑った。

「……ありがと、お嬢♪」
「…お、お嬢?」
「え?お嬢っぽくない?」
「どこが」
「………護られてるとことか」
「?」
「何でもないよ〜お嬢♪」
「ってかアカだったらお嬢じゃなくて、お嬢さんとか、そんな感じで呼びそうなのに」
「何何?そう呼んで欲し「違う」ありゃぁ〜」

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作者名:宇宙ノ彼方 | 作成日時:2018年12月26日 11時

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