51話 寝癖 ページ2
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『遅れてすみません……！』
通学路を駆けてきたAは、学校の体育館に着く頃には息を乱していた。
開口1番謝ると、また駆け出して今度は荷物を置きに部室へ……
「高宮さん！体調大丈夫？」
「Aちゃん、無理しなくて良いのよ？1日ぐらい休んでも……」
とはいかなかった。
やよいと玲央に引き止められる。
体調不良……？と一瞬首を傾げ、征十郎のメモを思い出したA。
そういえば赤司君が体調が悪いからと皆に言ってくれてたんだっけ、
『……大丈夫です、ありがとうございます。あの、夜桜さん。遅刻した代わりに今日は私がいつもより多く仕事を引き受けるから……』
「えっ？！いいよいいよ、いつもたくさん仕事をこなしてくれてるし、それに体調不良で遅刻したのに……悪化しちゃうよ！」
『いやでも……』
「気持ちだけ貰っておくね！……あ、後高宮さん」
『……？』
「寝癖ついてるけど、大丈夫？」
『えっ、……？』
やよいに言われて反射的にAは自分の髪に手を伸ばす。
触ってみると確かに1箇所ぴょこっと跳ねていた。
『ぁっ……、す、すぐに直してくる……！』
朝は急いでいたから、寝癖まで直す時間が無かった。
荷物を置くと水道まで走っていったAを見て、その場に居たバスケ部の他のメンバーがひそひそと話す。
「何か珍しくね？高宮があんな慌ただしいの」
「いつも完璧って感じなのにな〜、寝癖とかここに来るまで気付かなかったのかな？」
「ちょっと恥ずかしそうだったし気付いてなかっただろ、普段無表情だからその分ああいう抜けてる所があると可愛く見えるよな」
それは、ただ一人手を止めずにシュート練習を続けていた征十郎の耳にも入ってきていた。
僅かに視線を、ひそひそ話しをしていた3人の所へ寄越す。
「……」
それからボールを一旦元に戻すと、征十郎もAの後を追い体育館を出て行った。
水道で手に水をつけて寝癖をどうにか直そうと頑張っているAの所へ、征十郎がやってくる。
『あ……赤司君……、あの、寝坊して……ごめん』
征十郎に気付いたAが、寝坊の事を謝ると征十郎はそれに対しては特に何も言わずに
「高宮、後ろも跳ねてる。貸せ」
何故かAからほぼ強制的にクシを奪った。
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どろっぷ - すごく、おもしろかったです。更新、待ってます。 (2020年11月13日 19時) (
レス) id: dcfe57966e (このIDを非表示/違反報告)
ふぐひらめ - すっげ………面白れぇ………更新、頑張って下せぇ！！ (2020年9月7日 6時) (レス) id: 0b66878cc1 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - ？？？？？ (2020年8月8日 11時) (レス) id: a60876bc3f (このIDを非表示/違反報告)
神崎セルザ@新垢2(プロフ) - 仁王彩香さん» 1ヶ月程また更新してませんでしたね……！申し訳無いです……！この後の展開を考えていたら少々行き詰まってしまいまして……笑 でも私も早く2人をもっと進展させたいので、また今週から更新再開させますね！ (2020年7月5日 19時) (レス) id: 153d28bbbb (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 更新お願いします｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2020年7月1日 12時) (レス) id: a3e64590b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神崎セルザ@復帰しました
| 作成日時：2019年12月1日 20時
