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53話 ルール ページ4

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バンッ!!



「……何だこれは」



征十郎が家に帰ってくると、Aはリビングのテーブルの上に少し乱暴に紙の束を置いた。



「契約書……?」

『赤司君が1人で自主練習している間に作ったの、一緒の家に居るならルールを作った方が何かと便利だしトラブルも避けれるでしょ』

「……」



学校のパソコンでも使って作成したのか、数枚程ある中の1番上の紙には重々しく「契約書」と書かれている。



そういえば今日は、やけにAの動きが機敏でいつも以上に仕事をこなすのが早かったのはこのためか。



立ったまま、ぺらぺらと紙を捲って読む征十郎。



「人の部屋には勝手に入らない、必要以上に距離を近くしない……夜ご飯の時は料理を教えてほしい、代わりに掃除は高宮が担当……一緒に住んでる事は他言無用……」

『納得したら、1枚1枚押印して』



事細かに契約(ルール)の事が綴られた紙には、確かに毎ページ印を押す枠がある。



思わず征十郎は笑いそうになったが、Aの表情は真剣そのもの。
ルールを作る事は良い事だと思うが、それをわざわざこんな重々しく書類にしなくても。



そこはかとなくAの真面目さが出ている。



「……まぁ、概ね賛成だな」

『!!じゃあ……』

「ただ、これに承諾する代わりに僕も1つルールを追加させてもらう」

『……え?』



Aが作った資料をテーブルに置き直して、Aの隣り、ソファに座る征十郎。



「高宮だけでこれだけルールを考えたんだ、僕も1つや2つルールを加えても構わないだろう」

『……』

「高宮だけルールを作るのはフェアじゃない」

『……別に、良いけど……どんなルール?』



そうだな……
征十郎は暫く考える。
なるべく、このたった1つのルールで自分が全て有利になるようなものがいい。



Aを言いくるめる事は簡単なのだから。



征十郎はペンを手にとった。



「……まず、これは廃止」



言いながら、必要以上に距離を近くしないという文字を1本の線で消す。



『え、!』

「で、僕が追加するルールは……」



代わりに、その下に綺麗な字で新しいルールが追加されていった。



『……スキンシップは積極的にとる……?』



何で……?
訳が分からないと困惑するA。



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どろっぷ - すごく、おもしろかったです。更新、待ってます。 (2020年11月13日 19時) (レス) id: dcfe57966e (このIDを非表示/違反報告)
ふぐひらめ - すっげ………面白れぇ………更新、頑張って下せぇ!! (2020年9月7日 6時) (レス) id: 0b66878cc1 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - ????? (2020年8月8日 11時) (レス) id: a60876bc3f (このIDを非表示/違反報告)
神崎セルザ@新垢2(プロフ) - 仁王彩香さん» 1ヶ月程また更新してませんでしたね……!申し訳無いです……!この後の展開を考えていたら少々行き詰まってしまいまして……笑 でも私も早く2人をもっと進展させたいので、また今週から更新再開させますね! (2020年7月5日 19時) (レス) id: 153d28bbbb (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 更新お願いします。゚(゚´Д`゚)゚。 (2020年7月1日 12時) (レス) id: a3e64590b0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神崎セルザ@復帰しました | 作成日時:2019年12月1日 20時

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