【黒子のバスケ】俺司様と僕司様に猫耳ギャルが取り合いされる話【赤司征十郎】

猫が42匹 ページ43

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何であたしは赤司君達の分まで作ってるんだ。



あれからあたしは赤司君の家につれて来られてシチューを作っていた。
助けを求めようと赤司君兄を呼んだら、赤司君兄も弟側についちゃったから。



いや結局流されるまま作ってるあたしも少しは悪いけど……
なんてったってこの二人どっちも俺様だからあたしの話なんて1ミリ足りとも聞いちゃくれない。



そんで最終的にあたしが折れてシチューを作ってる。
……後ろから感じる視線、作りづらいなぁ……



「A、味見してもいい？」

『……後ろで大人しくしてて、あたしは無理やり作らわされてる身なんだから』

「……ケチだなAは」



うるさいわ、赤司君弟の方は……相変わらず何を考えているのか分からない無表情であたしを見ていた。



赤司君達の家は、二人暮らしにしては大きくて。
あたしみたいに基本無駄な物は置かない主義なのか部屋はスッキリとしている。



『……こんなものかな、赤司君出来たよ』

「……美味しそうだな」

『毎日自炊してるし味は保証するよ、んじゃ作ったからあたしの分はタッパーとかに詰めて家で』

「Aも食べなよ」

『だからあたしはあたしの家で食べ』

「ここで」

『……えっと、だからね、あたし』

「丁度聞きたい事もあるから」

「……聞きたい事？」

「そう、Aの家で手帳を見つけてね」

『……ぇ、？』



赤司君弟は赤司君兄が何の話をしているのか、良く分かってはいない様子だった、けど。
手帳、赤司君兄の口から出てきたその単語を聞いてあたしの表情は凍りついた。



手帳……？
ちょっと待って、あたしの家にあった手帳ってあたしが思い出してる範囲では1つしか知らない。



「ほらこれ」



そして赤司君兄はあろう事かポケットから、あたしが想像していたあの手帳を取り出した。
ヒラヒラとあたしに見せてくる。



「ね？一緒に食べてくれるよね？」

『……』



まさか、少しだけ嫌な予感。
いやかなりだ。
赤司君兄があの手帳に書いてある中身を見てしまっていたら……
確かあの手帳にはあたしの……



あたしの……



にこりと笑う赤司君兄を他所に、あたしは引き攣った笑みで赤司君兄の言う事に従うほか選択肢は無かった。





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