元カレ10（yuta.t）

454 ページ4

職場に着くと、高野くんはすでにデスクに座ってて、
ちらっと目が合った



…最高に気まずいじゃん


そんな事思ってたけど、
休み明けはメールのチェックから始まり、バタバタとやらなきゃいけないことが沢山あって、
お昼休みもままならないほど



みんなコンビニで軽食を買ってきて、モグモグしながらも目はPCに向けられてる




あっという間に定時の時間。

ある程度キリの良いところで、


「お疲れ様でしたー」




帰社すれば




高「お疲れ」




「お、お疲れさま」





会社近くの公園にいた高野くん




高「警戒しすぎ」




「いや、警戒じゃないけど」




高「ごめん、待ってた」




「そうなんだ」


高「…俺さ、昨日言ったこと、」




「…」





高「あながち間違ってないっていうか、マジなんだけど、
こんな風にAちゃんが気を使ったり気まずい思いをしてるなら、
今まで通り同期でいたい」



「…うん」





高「もしかして迷ってる？」




「迷ってるとか、じゃないよ」




高「ごめん、

余計なこと言って。

ほんと忘れて良いから」





じゃあね、って帰る先は一緒なのに
その背中を見届けることしかできなかった

「はぁ」




たわいもない会話しながら、
一緒にご飯食べたり、家飲みしたり。


ついこの間までは楽しかった。



一度の過ちでこんなにも生き辛くなって…







次の連休まで、無 で仕事して、
定時で仕事を終わらせて、
その足で名古屋駅に向かう。

節約のためにバス。



乗ってしまえばあとは新宿駅まで寝てられるし。






》今名古屋駅
バスに乗ったよ




裕ちゃんにメッセージを送って
コンビニで買ったおにぎりとお茶をお腹の中に入れて、マスクをして目をつぶれば、秒で意識がなくなる





何度かトイレ休憩で立ち寄ってるはずのSAにも気づかないくらい爆睡して、


終電間際の新宿駅に到着した。

そこからメトロで最寄り駅まで移動



やや人が乗ってる電車の中で、裕ちゃんから着信



「ごめん今電車」



玉「LINEするわ」




玉》東京着いた？

》今、副都心線乗ってる



玉》タクシー使いなって



》まだ電車あるもん



玉》マジで気をつけてね
俺も今終わって帰るから



》ありがと。
もう直ぐ会えるね



玉》あのさー



？？




玉》やっぱいい



》え？何？



玉》帰ったら言うわ


》駅ついたら電話するね




玉》分かった






到着まであと20分

ドキドキとワクワクでニヤけてくる

455→←453

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す