元カレ9（yuta.t）

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病院に付き添ってもらって、
治療も終わればお昼時で、

少しの腰痛はあるものの、
明日からは出勤できそうなくらい回復してるから、
帰り道の回転寿司屋さんに寄った



「好きなの食べて、
ほんと、回転寿司じゃ足りないくらいお世話になったから」



何を食べたいかと聞いても、何でも良い、って言って決まらないから私がお寿司が食べたいと提案した。



久々食べるお寿司は美味しくて、
ボックス席で向かい合わせで


「美味しいね」



高「ほんと美味そうに食べるよね」



「人を食いしん坊みたいな言い方しないでよ」




高「少食女子より食いしん坊女子の方が可愛いじゃん」




…そう、最近の高野くんは、
自然に可愛いとか、
好きだとか。

出会った頃には考えられないような言葉を自然と使うようになった


「赤貝好き？」


高「うん」


「じゃあこれあげる」



高「口に合わなかった？」



「いろんな種類食べたいのに2貫ずつ食べたらお腹いっぱいになっちゃうもん」



高「なるほどね」



「次、炙りえんがわにしよ」



高「俺も食べる」







「ね、味噌汁、あら汁とあおさシェアしない？」



高「いいよ」




この人といると本当に良い意味で気を使わない。


高「茶碗蒸しは？」



「えー今いく？」



高「茶碗蒸しのタイミングとかあるの？」





「んー、そろそろお腹いっぱいの時に食べたい」




高「ふふ、じゃあ俺先に食べよーっと」



って注文して
運ばれてきた茶碗蒸し




「…やっぱ私も頼む」




高「もしかして、見てたら食べたくなっちゃった感じ？」




「…美味しそうに食べるからじゃん」




高「ほんと可愛いよね〜」



ってくしゃっとあなたの方が十分可愛い、幼稚園生みたいな笑顔で言った。



結局、ご馳走するって言ったのに、
スマートにバーコード決済されてしまう




高「まだひねくれてんの？」




「ご馳走するって言ったのに」





私がプンプン怒ってるのに
そんなの御構い無しでニコニコしてて、






高「そういえば旅行いつからだっけ？」



「あーこんなだし、キャンセル辞めたの」


高「じゃあ休暇は？」




「支店長に話して、
このぎっくり腰で休んだ日に充てられないか聞いてみる」





結局裕ちゃん行けなくて、
宮田さん巻き込んじゃってたし良かったと思う。


近場で一人旅もいいけど、
この腰じゃ荷物持って電車移動も辛いし
長時間同じ姿勢でいるのも辛いし
無理して行って悪化するのも怖いから

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