元カレ9（yuta.t）

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「あ、ごめん。
そうじゃなくて」


高「いや、いいんすよ。
本当のことだし」



「ううん。
本当に引いてないよ。

ただ、顔だって性格だって良いのに、
勿体無いなぁ、って思っただけ」



高「いや、嘘でもありがとうございます」



「嘘じゃ無いって」



高「酔ってるから話しちゃいますけどー

いや、本当は好きな子いるんすよ」


「その子とはどんな感じなの？」



高「友達っすね」



「いいじゃん！」



高「でも、2人で遊んだこと無いし、
いつもいるメンバーの1人って感じだし」



「その子には彼氏は？」



高「多分いないっす」




「おっ！
じゃあ、頑張って誘ってみなよ」



高「でも、LINEも友達じゃ無い」


「え？それって本当に友達なの？」



高「ラインのグループでは繋がってるけど、
直接友達じゃなくて、」


「でも、みんなと一緒に遊んでる時は話したりするの？」



高「まぁ、」




「じゃあ、友達申請しちゃいなって」




高「どうやって？」



「やり方知らないの？」




高「あ、ラインの友達申請は分かるけど、」


「なんて送れば良いか、迷って先に進めないパターン？」


高「うん」




「タメでしょ？
研修終わったー？とか
仕事どうー？

とかさ、
なんでも良いと思うけど」




高「彼氏でもない男からきて、気持ち悪くないかな？」



「友達だもん。
大丈夫だよ」



高「いや、ぶっちゃけちゃうと、
トラウマなんすよ。


ずっと好きな子がいて、
でもまだ子供だったのもあって、
男らしく行けなくて、でも少しずつ少しずつ自分なりに距離詰めてったら、
その子も自分に好意持ってくれてるって。。。」



「うん」





そのあと言葉に詰まる高野くんから、
無理やり聞くのはダメな気がして




「高野くん、自信持っていいよ。
無理しないで少しずつでいいと思う」



高「…うん」



「私は高野くんの事傷つけるような事はしないから安心して。
仲のいい男友達みたいに思ってくれていいから」



じゃないと本当に疲れちゃうと思うから




高「…いや、マジで泣きそうなんすけど」





「泣いてもいいよ？」




高「え？」





「泣きたいなら泣いていいってば！」







高「本当に面白い。
泣いていいなんて初めて言われたっす」




「面白いって褒め言葉？」



高「え、ダメっすか？
めっちゃ褒めてるつもりだったんですけど…なんかすいません」





「謝ることないから」



…高野くんのトラウマはかなり深そうな気がする

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