仕事~61 ページ13
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ちょうど陽が沈む頃、鯰尾がAを連れて大広間に来た。
鯰尾「主役を連れてきましたーっ！」
歌仙「ありがとう。おや、可愛らしい」
秋田「Aさま、お姫様みたいです！」
髭切「Aかわいいねえ、膝掛け」
膝丸「兄者、膝掛けではない膝丸だ。あぁ、あまり見ない姿だな」
髭切「そうだねぇ (ふふっ、素直にかわいいと言ったらいいのに)」
信濃「やば、Aドレスちょー似合うじゃん」
厚「おい、薬研？やーげーん？」
薬研「……///」
信「…へぇ〜？(ﾆﾔ」
乱「薬研ってば、わかりやすーい！(ﾆﾔﾆﾔ」
愛染「なぁなぁ蛍、Aすっげぇ可愛くねぇか(小声」
蛍丸「なぁに、ひょっとして惚れたの？」
愛「ちっ、ちがっ」
蛍「ま、俺は惚れたけど」
愛「だから惚れてな…え？！」
賛美の声が飛ぶ中で、Aはテーブルいっぱいに並べられた料理に目が釘付けだった。
『こ、これは…』
鯰「さ、こっちこっち！」
腕を引かれて、Aは大広間の中央に躍り出る。その目の前には。
『けーき…！』
“A おめでとう！”と書かれた、大きなバースデーケーキがあった。ホイップで飾られ、苺がたくさんのっている。
くるりと周囲を見渡した鯰尾が、大広間全体に聞こえるように声を上げる。
鯰「せーのっ！」
全員「「「お誕生日 おめでとう！！」」」
Aは、一瞬ぽかんとした後、嬉しさを顔いっぱいに浮かべて、頷いた。
『ありがとう…っ』
燭台切「さあ、召し上がれ！！」
ずらりと並んだ豪勢な料理に、皆が歓声をあげた。
バイキング形式らしい。テーブルは広間じゅうにあり、それぞれ大小いくつもの皿が置かれている。
鶴丸「張り切ったなあ光坊！」
『すごい…ぱふぇもある…』
ピザやパスタ、スペアリブ、シュウマイや麻婆豆腐、ちらし寿司に金目鯛の煮付け。数え出したらきりがなかった。Aの好きなパフェをはじめとするデザートもそろっている。
長谷部「足りないものがあれば、すぐにご用意いたします。なんなりと」
『ありがとう。だが長谷部もちゃんと食べるのだぞ』
長谷「俺は後で構いませ…ンぐっ」
Aはすかさず長谷部の口に天ぷらを突っ込んだ。
『一緒に食べたほうが、もっと美味しい』
今剣「あっ、長谷部ずるいです！ぼくも！」
今剣のほうを向くAの視界の端に、ちらと花弁が舞った。
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作者名：葛の葉 | 作成日時：2019年9月15日 1時
