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73話 ページ24

あっという間にお参りを終え、3人で仲良くおみくじを引いた
私がお財布から100円を出そうとしたら和くんが一緒に出してくれて
私は少し申し訳ない気持ちになりながらも甘えさせてもらうことにした


「えっ俺小吉なんだけど」


先におみくじを引いた和くんは少し神妙な顔つきをしながら細長い紙を眺めていて
そんな和くんを横目に私もシールを丁寧に剥がした

「中吉だ」

私が小さくつぶやくと和くんが興味津々で私のおみくじをのぞいてきて
「悪くないじゃん」と声を上げる

するとその横で真ちゃんが「俺も中吉だったのだよ」とつぶやいて

和くんは嬉しそうに「まじで!?」と声を上げる

それぞれのおみくじには、私たちのこれからのこと、どうするべきかを導いてくれるような言葉がつらつらと書き綴られていて
私はそのおみくじを無くさないようにと大事にお財布にしまった

真ちゃんと一緒にひいたおみくじ、それだけでなぜかなによりも力がある気がした


「そういえば俺Aの進路しらない」

「あれ、そうだっけ?」

まだ冷える車の中私が返事をすると真ちゃんも思い出したように話に食いついてきて
私は少しドヤ顔で「美容師になりたいの!」と続けた


「美容師かぁ」

そう続けた和くんの声には、なんだか大人になったなというような感情が込められているような気がして
私も少し思い出に浸るような感情で胸がいっぱいになる

「専門学校だよ」

2年2年と小さく呟きながらVサインをすると、真ちゃんが柄にもなく笑って
そんな笑顔に恥ずかしくなった私はまたわざとらしく顔をそらした


2年後、私はどんなことをして、どんな姿で

誰の横にいるのだろう


私にとっては2年がとても長くても、真ちゃんにとっては27歳から29歳になるだけで

そしたら、私は同じ20代になれるんだ


もう子供じゃない、もし本当にずっと好きだったら
真ちゃんは私を女の子としてみてくれますか?


私がそんな思いを抱えて真ちゃんの方を向くと、
窓枠に腕をかけながら流れる景色を眺めていて

私はいつの日かの横顔が美しくて嫉妬したあの日を思い出した

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りん(プロフ) - ぱなおさん» メッセージいただいたら書くしかねぇ!ってなりました!この小説はサクッと終わる予定なのでサクッと書きますね笑最後までお楽しみいただけたら嬉しいです! (2021年4月5日 9時) (レス) id: 6b9a318112 (このIDを非表示/違反報告)
ぱなお(プロフ) - りんさん» わー!!返信嬉しいです、更新もありがとうございます( ; ; )いつまでも待ち続けますので無理せずに更新してくださいね!!( ; ; ) (2021年4月5日 0時) (レス) id: a37a5acae8 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ぱなおさん» ぱなおさんありがとうございます( ; ; )最近リアルが鬼忙しくて投稿が滞っておりますが、終わる気はさらさらありませんので頑張って書きます!!これからもよろしくお願いします( ; ; ) (2021年4月4日 10時) (レス) id: 6b9a318112 (このIDを非表示/違反報告)
ぱなお(プロフ) - 最高すぎて一気読みしました!!続き待ってます( ; ; ) (2021年4月4日 1時) (レス) id: a37a5acae8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りん | 作成日時:2021年3月4日 11時

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