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63話 ページ14

視界に映るのは少し申し訳なさそうな今にも泣きそうになっている菅原の顔と

今まで色んな学校のやつと喧嘩してきたことで有名なちょっとやんちゃなやつ

秀徳に入れるくらいだから頭もいいし、なんだかんだこうやって社会のゴミが作られていくんだなあと全てを諦めどうでもよくなった頭のなかで考えた

菅原のこの顔は、この間も見た

彼はわたしを好きだったんじゃなかったのだろうか

カッターをわたしに向ける男子を横目に、ふと不思議に思った私は菅原へと口を開く

「…菅原、は、きっとこいつらに乗せられてやったんだよね」


わたしの突然の優しい言葉に驚いた様子の菅原は、少し戸惑った後に顔を振り払うように下を向き

そんな彼に、私は「誤解解くために私呼び出したんじゃなかったの…?」と弱々しい声で続ける

私の言葉一つ一つに迷いが見えた彼の行動に、菅原は私に好かれてないと思い込んで、ずっと1人で悩んでいたんだと思い知った

菅原は、わたしが真ちゃんを好きなように私を好きでいてくれて

振れば諦められたものを私が変な期待を抱かせたせいでその分辛い思いをして

もしかして最低なのは、私なのではないだろうか


私の目の前でカッターを構えて話を黙って聞いていた男子は、ジリジリと私に近づいたと同時に
ブレザーと違い脱がせ辛いセーラー服の裾に刃をあてがう

夏場ということもあり、肌に触れるその冷たい金属が私の恐怖心を煽っていく


暴れたら刺さる


『1人で行くの、?』

あれ…




『えぇー、絶対菅原くん1人じゃないって、…』

なんで私、さっきのメンバーの話ちゃんと聞かなかったんだろう




『…一緒に行こうか、?』




『大丈夫だって、2人で話したいらしいから1人で行くよ』


ちゃんとこうなること予想してれば、こんなことにならなかったのに



私と菅原の他に男子が3人、

私が暴れても勝てる気はしないし

心の中は冷静でも、体はわかりやすく固まっていて

部活が終わり静まり返った学校内の空気が
やけに冷たく感じた瞬間だった


なにか重々しい音が聞こえたと同時にわたしの肌をカッターの刃が滑り

浅く皮膚を切りつけられたわたしは咄嗟に自分のお腹を押さえつけた

「…っに、やってんだよ、テメェ!!!!!」


眉間にシワを寄せながら目を開けると
菅原が思いっきりお腹を殴られて

目の前で地面に転がって行き

そんな彼を見たわたしは彼の名前を叫んだ

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りん(プロフ) - ぱなおさん» メッセージいただいたら書くしかねぇ!ってなりました!この小説はサクッと終わる予定なのでサクッと書きますね笑最後までお楽しみいただけたら嬉しいです! (2021年4月5日 9時) (レス) id: 6b9a318112 (このIDを非表示/違反報告)
ぱなお(プロフ) - りんさん» わー!!返信嬉しいです、更新もありがとうございます( ; ; )いつまでも待ち続けますので無理せずに更新してくださいね!!( ; ; ) (2021年4月5日 0時) (レス) id: a37a5acae8 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ぱなおさん» ぱなおさんありがとうございます( ; ; )最近リアルが鬼忙しくて投稿が滞っておりますが、終わる気はさらさらありませんので頑張って書きます!!これからもよろしくお願いします( ; ; ) (2021年4月4日 10時) (レス) id: 6b9a318112 (このIDを非表示/違反報告)
ぱなお(プロフ) - 最高すぎて一気読みしました!!続き待ってます( ; ; ) (2021年4月4日 1時) (レス) id: a37a5acae8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りん | 作成日時:2021年3月4日 11時

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