検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:153,322 hit

M ページ23

「潤くん!」


全てが終わって。

俺は真っ先に潤くんのもとへ走り出した。


インブルに影を操られないようにするには
影の届かないところから戦うか
もしくは…これはほとんど賭けだけど
一瞬で蹴りをつけるか。


けれど今回の状況では遠くから攻撃を仕掛けても
あいつが潤くんを盾にするであろうことは
目に見えていた。


俺ら全員の力を総動員して得た勝利。

…うまくいって、良かった。


「マサキ、身体は?」


波動の力を使った俺を心配してくれたサトシが言う。


「平気!それより潤くんは!?」


ぱたぱた、と駆け寄ってくるカズとショウ。


サトシに支えられてぐったりしている
潤くんの顔をのぞき込むと、
目の色がだいぶくすんで、潤んでいた。


「あ、つい…」


強制的に妖力を引き出された
潤くんの負担は計り知れない。


「身体がすごい熱持ってる」


サトシがそう言って潤くんの額の汗を拭う。

苦しそうに短い呼吸を繰り返す潤くんは
やがてそっと目を閉じてがくん、と気を失った。


「…これはかなりまずいかもしれないね…
とにかく早く家に帰ろう」


妖界にいるだけでも人間の潤くんにとっては毒だ。


ぐったりとする潤くんをカズが抱え上げて
さっきまでインブルがいた場所を振り返った。


「…これが、俺たちの形なんだよ」


噛みしめるようにそう言って。

ぱっ、と走り出したカズの後ろを
俺たちは何も言わずに追いかけた。



end


素敵なリクエストありがとうございました(´▽`)

いつも傍に K→←J



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (195 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
315人がお気に入り
設定タグ: ,
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

智帆(プロフ) - Usuiさん» 今回ばかりは翔さんに譲ってあげた、と行ったところでしょうか( ´艸`)リアルでそんな彼らを見ることができたらもう叫ぶどころじゃ済まないですね…笑 こちら次回移行するので移行先でもどうぞよろしくお願いします! (2015年10月7日 9時) (レス) id: bdc080c0f9 (このIDを非表示/違反報告)
Usui(プロフ) - 潤くん気がついて良かった〜(^^)しかし、二宮さんの腕の中ではなく、翔さんの腕のなか(笑)翔潤好きには夢のまた夢の光景ですね(^^)大野さん、皆を守る宣言かっこいいです(≧∇≦) (2015年10月7日 0時) (レス) id: 97566c9139 (このIDを非表示/違反報告)
智帆(プロフ) - 紫苑さん» 長らくお待たせしてしまってすみません。気にかけてくださりありがとうございました(>_<)! (2015年10月2日 0時) (レス) id: bdc080c0f9 (このIDを非表示/違反報告)
智帆(プロフ) - Usuiさん» 潤くんが一番ないじっぱりさんですがやっぱり長年一緒にいた仲間は大事に思ってるんですよね~。これからサトシにもちょっと頑張ってもらいます笑 お返事大変遅くなってしまってすみませんでした! (2015年10月2日 0時) (レス) id: bdc080c0f9 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - 更新待ってます(^o^) (2015年9月28日 12時) (レス) id: 7195a2bb2d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:智帆 | 作成日時:2015年4月13日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。