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サトシが学校に
わりと強めの結界を張っておいてくれて
ある程度力を持っている妖でない限り
入れないようにしてくれたおかげで
不安もいくらか減った。


前に見たような一つ目なんかもいないし
禍々しい類の存在は一切見かけなかった。

ほっ、と息をついて前と同じように授業を受ける。


何事もなく過ごして、家までの帰り道を歩く。

誰かしら帰ってきてるかなぁ、と思いを巡らせる。



「ちょっと、そこの君、待ちぃや」


声がしたのはその時。

思わずびくり、と肩が跳ねた。


周りに人なんかいなくて
妖か!?と緊張が走る。


そんな俺を嘲笑うかのように
くすくす、と笑い声が響く。


「分からん?君のすぐ傍におるんやけどなぁ」


がらがらとした関西弁。

声のしたほうにふ、と顔を向ける。


コンクリートの壁に張り付いた
小さな黒い蜘蛛に目がとまる。


…まさか。



そう思った瞬間、目の前には
白と黒の斑模様の着物を着た、
顔にも黒い模様がいくつも入った青年が
口元に笑いを浮かべながら立っていた。


「溢れんほどのあまぁい妖力だだ漏れさしといて
襲ってくださいって言うてるようなもんやで?」


その言葉を全て聞き終わる前に
俺は全速力で走り出した。


「逃げんでもええやん、少し遊ぼうや」


そんな声が後ろから聞こえたかと思ったら。


「う、わ!?」


俺の足元には黒々とした穴がぽっかりと開いていて。


為すすべもなく真っ逆様に落ちていった。

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智帆(プロフ) - Usuiさん» 今回ばかりは翔さんに譲ってあげた、と行ったところでしょうか( ´艸`)リアルでそんな彼らを見ることができたらもう叫ぶどころじゃ済まないですね…笑 こちら次回移行するので移行先でもどうぞよろしくお願いします! (2015年10月7日 9時) (レス) id: bdc080c0f9 (このIDを非表示/違反報告)
Usui(プロフ) - 潤くん気がついて良かった〜(^^)しかし、二宮さんの腕の中ではなく、翔さんの腕のなか(笑)翔潤好きには夢のまた夢の光景ですね(^^)大野さん、皆を守る宣言かっこいいです(≧∇≦) (2015年10月7日 0時) (レス) id: 97566c9139 (このIDを非表示/違反報告)
智帆(プロフ) - 紫苑さん» 長らくお待たせしてしまってすみません。気にかけてくださりありがとうございました(>_<)! (2015年10月2日 0時) (レス) id: bdc080c0f9 (このIDを非表示/違反報告)
智帆(プロフ) - Usuiさん» 潤くんが一番ないじっぱりさんですがやっぱり長年一緒にいた仲間は大事に思ってるんですよね~。これからサトシにもちょっと頑張ってもらいます笑 お返事大変遅くなってしまってすみませんでした! (2015年10月2日 0時) (レス) id: bdc080c0f9 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - 更新待ってます(^o^) (2015年9月28日 12時) (レス) id: 7195a2bb2d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:智帆 | 作成日時:2015年4月13日 0時

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