検索窓
今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:153,324 hit

変化 sideJ ページ1

「じゃ、行ってきます」


そうリビングに呼びかけて
くるり、と背を向けて玄関の扉を開けようとした時、
俺の首に腕が回されて後ろに引っ張られた。


ぐら、と身体が傾いて
後ろにいる身体の中にぽす、と収まる。


白地に鮮やかな黄色の模様。

その着物から覗く華奢な白い腕が
俺をがっしりと抱きしめていた。


「…ちょ、カズ、遅れるってば…!」


「ん、俺も……」


そう言いながらもなかなか離してくれないカズ。

ぐい、とその腕を掴んで引っ張ると
ぐるん!と正面を向かされた。


ふ…と唇に一瞬温かいものが触れて
すぐに離れていく。


「いってらっしゃい、気をつけろよ」


「…っ、カズもね」


きっと真っ赤になっているであろう顔を
覆い隠すようにしながら
俺は勢いよく玄関を飛び出した。


…ずりぃだろ、あんなの。


学校への道を歩きながらも
顔の火照りは収まらない。


全部解決して、やっと穏やかな日常。


朝の出来事も相まって
そんな生活が送れると思っていたのに。


『気をつけろよ』




…俺は、自分の置かれた状況を
これっぽっちも理解していなかった。

J→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (195 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
315人がお気に入り
設定タグ: ,
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

智帆(プロフ) - Usuiさん» 今回ばかりは翔さんに譲ってあげた、と行ったところでしょうか( ´艸`)リアルでそんな彼らを見ることができたらもう叫ぶどころじゃ済まないですね…笑 こちら次回移行するので移行先でもどうぞよろしくお願いします! (2015年10月7日 9時) (レス) id: bdc080c0f9 (このIDを非表示/違反報告)
Usui(プロフ) - 潤くん気がついて良かった〜(^^)しかし、二宮さんの腕の中ではなく、翔さんの腕のなか(笑)翔潤好きには夢のまた夢の光景ですね(^^)大野さん、皆を守る宣言かっこいいです(≧∇≦) (2015年10月7日 0時) (レス) id: 97566c9139 (このIDを非表示/違反報告)
智帆(プロフ) - 紫苑さん» 長らくお待たせしてしまってすみません。気にかけてくださりありがとうございました(>_<)! (2015年10月2日 0時) (レス) id: bdc080c0f9 (このIDを非表示/違反報告)
智帆(プロフ) - Usuiさん» 潤くんが一番ないじっぱりさんですがやっぱり長年一緒にいた仲間は大事に思ってるんですよね~。これからサトシにもちょっと頑張ってもらいます笑 お返事大変遅くなってしまってすみませんでした! (2015年10月2日 0時) (レス) id: bdc080c0f9 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - 更新待ってます(^o^) (2015年9月28日 12時) (レス) id: 7195a2bb2d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:智帆 | 作成日時:2015年4月13日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。