運命の恋、拾われました

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少し困った様子の王子様





あかん！
見惚れ過ぎて彼の言葉に対して反応するのを忘れていた




「い、い....いえ！
私こそ撮影されているのにも気付かず....

ふてぶてしく居座り続けてしまっていて申し訳ありません！」

慌ててソファから立ち上がり、頭を下げる




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マスターがクスクス笑いながら
後は若いお二人でごゆっくり、とか訳の分からない事を呟いて撮影されていた方へ歩いていった




いやいやいや！
良いことした感満載の後ろ姿ですけど、こちらとしては気まずさしかありませんから！！


関係のないマスターに心の中で悪態をついた





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「後は若いお二人で、って初めて生で聞きました。笑」
完璧な王子様もマスターの去り方に笑がこみ上げてきたようで

手の甲で零れる笑いを塞いでいた




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なんて綺麗な手なんだ....！！！



男の人の手なのに綺麗だなんておかしいかもしれない
でも綺麗、以外の形容詞が見つからない


骨張っているのにゴツゴツしていなくて

指なんかスッと長い

爪も男爪なんかじゃなく、細くて長い


そして__________



「小指ながー」

思わず出てしまった言葉に
今度は私が手の平で口を押さえた




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「本当っすか？ そんな事初めて言われました。笑」

そんな私の些細な言葉にも一々反応するところがさすが芸能人で小指の長い人だ、と思った




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「小指の長い人って、コミュニケーション能力が高くってみんなから愛されるタイプなんです。

まさに、ですね」




へぇ、指でそんな事分かるんだ！
って言いながら嬉しそうに自分の手を色んな角度から見ている


かと思えば、急にこちらへ向き直り



「すいません！ 名前も名乗らず....

僕、岩田と言います。岩田剛典です。
三代目JSoulBrothersとEXILEに所属してます。


EXILEはご存知です.....か？」

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