🍥にいろいろしてみる (ページ25)

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雷を口実にページ25

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「…雷？」

作業室にこもってApexをコソ練していると聞き慣れない音が耳に入りイヤホンを取る。防音室でも聞こえる雷とはよっぽどだ。
A大丈夫か？まあでも雷怖いって聞いたことないから大丈夫か。……いやでも心配だから一応見に行くか。

防音室から出るとAはいつも通りイヤホンをしてソファに寝っ転がっていた。なんだ大丈夫か、とまた部屋に戻ろうとした時Aは俺に気付いたのか、即座に立ち上がって俺のところに走ってきた。

『っなるせ〜〜！』
「うお、かわいい、じゃなくてどうした」

心の声が漏れてしまったのは申し訳ない。いやでも俺の顔を見た瞬間に涙目で走ってくる彼女ガチで可愛くない？

てかこの様子だと雷怖い感じか？もしかして
俺の予想はあたりだったらしくAは『雷、やばいむり、しぬ』と俺の胸にグリグリと顔を押し付けた。

「雷そんなに苦手だったっけ？」
『ちょっとぐらいだったらいいけど今日のやばいじゃん！ひっ、』

ピカッと光った瞬間にものすごい大きい音がなった。これは相当近いなと思いつつ俺は俺で自分の腕の中で震えてる彼女が可愛すぎてピンチだ。『うー怖い』と軽率に体をくっつかせてくるのもやめてほしい。いやまって俺こんなんで悶てるの高校生男子過ぎない？ガチでキモいわ俺どうした。

「ちな、雷の音が聞こえなくなったらいい？」
『…？うん』
「じゃあ防音室でえっちするって言うのは〜ダメですよねマジすいません嘘です」

先程までの怯えてた顔は何だったのかギロッと睨まれた。いや冗談じゃん？Aを元気づけようとしてさ？まああわよくばできたらいいな〜とは思ってたけどさ？

『でも防音室行きたいここ怖い』
「狭いけど大丈夫？ゆっくりできないけど」
『大丈夫、』

Aがそう言ったので手を引いて防音室まで連れていった。普通の部屋とじゃ雷の音が全然違うAも安心したのか少し顔色が良くなっていた。よかった。
Aにかまってあげようとしたが『ゲーム途中だったでしょ？していいよ』と言ってくれたのでお言葉に甘えてパソコンと向き合った。

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ゲームに夢中になっているとふとAのことが気になって振り返る。するとAは壁に寄りかかって寝ていた。安心して寝ちゃったんだな、かわいい。
ゲーム機を置いてAの前でしゃがむ。かわいいAも見たいしまた雷なってくれないかな、と少し意地悪なことを思いながらAの頭を優しく撫でた。

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