【ﾛ兄鬼2】拝啓、大切な君達へ。［崩れた日常編］ (ページ16)

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「帰れって言ったよなァ？」ページ16

you side

tn「ちょ待て。一回……一回チラ見するで」

そう言って豚平君は保健室扉を開け、扉から少し顔を出して周囲を見渡す。

tn「いなさそ……いやあぁ！目の前来てる！」

丁度階段からおりてきた猿山先生と鉢合わせ、バッチリ目があった。
豚平君が咄嗟に扉を閉めたおかげで間に合った。

猿山先生は閉まった扉を力強くﾄﾞﾝﾄﾞﾝと叩く。

tk「先生やめて下さい！」

rd「お前等ァ！帰れって言ったよなぁ俺はァ～？」

tk「はい」

rd「おい～……」ｶﾞﾁｬﾝ

「！？」

勝手に扉が開き、右を見ると大君がレバーを上に上げていた。

tn「オイッ！？……ぅぐ……！」

扉の前にいた豚平君と希君は鎌で斬られ、消えてしまった。

di「先生ぇ……先生ぇ……！」

あまりの出来事に大君は座り込み、情けない声で先生と呼び掛ける。

rd「どうした？どうした？」

di「いや先生……あの……！こ、コネシマ逃げましたよ」

「ゑ？」

rd「え？なんだと。ｺﾉﾔﾛｯ……う○こ片付けてない癖に」

そう言い、猿山先生は孝行君を探しに行ってしまった。

「大君！？バカ！？バカなの！？」

di「シッマには悪いけど……ここで二人殺られたらヤバいやろ？」

di「仮にもAちゃんなんか足治ったばっかりやんか」

「そうだけど……」

di「ええか？俺は皆を助けに行ってくるから。保健室のベッドに隠れて休んどき。分かった？」

「……う、うん！」

そう言って僕と大君は階段を掛け下りていく。
階段をおりて別れた瞬間、

rd「鬱くぅ～ん？」

「大くっ……！」

di「いやいやいや！！」

と、僕の声を掻き消す様に声を上げた。
僕は大君が死なない事を信じて保健室に駆け込んだ。