ちぎれた翼

14（主人公side） ページ14

私はやっぱり、お父さんに聞こうと思って教会へと戻った。
幸いにも、厚底ブーツだけど走れる状態にあったから走った。



教会に着いたと同時に、お父さんが外に出てきた。




父「A、どうかしたのか？」



A「お父さん、聞きたいことがあるの。」



父「なんだ。」



A「このクロス、お父さんは何か知ってるんだよね？」



父「…」



やっぱり何も言わないってことは知ってるのかな。



父「今はまだ…お前に話せない。」



A「『今は』…ってなに？」



父「だが、これだけは伝えておこう。」



A「なに…？」



父「お前は必ず、そのクロスの本当の持ち主と出会うことになる。」



A「本当の…持ち主？」



父「そうだ。その時、全ては明らかになる。」



A「お父さん…」



父「『…に…る…は、クロスを持っていなければならない』」



A「お父さん！今なんて…」




お父さんは何も言わずに教会の中へと入っていった。




どういうこと？
クロスの本当の持ち主と会う？
じゃあやっぱりこのクロスは誰かが私に預けたってこと？
なんのために…




それに…


______________________________


父「『…に…る…は、クロスを持っていなければならない』」

______________________________



何がクロスを持っていなければならないの…。

15（マサside）→←13（ヒロside）

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す