17(ヒロside) ページ17
彼女には記憶が無い。
それを僕は確信してしまった。
確か、僕が大天使に成り立てだった頃にこんなことを耳にした。
『天使が人間へと姿を変える時、全ての記憶を消される』
彼女は何かを理由に人間へと堕ちたのだ。
だけど…
僕はその理由を知っていた。
というか聞かされていた、彼女から。
あれは彼女が堕ちる前日だったと思う。
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A「ヒロ〜、あのさ話があるんだけどいい?」
ヒロ「珍しいね、Aがそんなことを言うだなんて。」
A「うん…。」
ヒロ「どうかした?」
A「ってか、言うまでもないよね(笑)ヒロの場合、多分考えてること伝わってるでしょ?」
ヒロ「まぁ…それは…」
A「そういうことだよ(笑)私は天界での掟を破ろうとしてる。」
ヒロ「そうだね。」
A「だから…明日…堕ちるつもり」
ヒロ「は?」
A「人間界に堕ちるの。」
ヒロ「待ってよ。自分が何を言ってるのか分かってる?」
A「当たり前…。」
ヒロ「その気持ちを押し殺せば問題にはならないだろ!」
A「ヒロ!」
ヒロ「…っ」
A「これ以上はみんなに迷惑かけられないから。」
ヒロ「…。」
A「だから、最後のお願い聞いてほしいの。」
ヒロ「なに…?」
A「マサが私のことを好きだって言うのは知ってた。だから…」
ヒロ「分かった。『後追いさせるな』だね?」
A「うん…!」
ヒロ「A…」
A「じゃ、また会えることがあったら。バイバイ?ヒロ〜♪」
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マサにこれは伝えていない。
いや、伝えられるわけがない。
後追いさせないと約束したのだから。
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Mihiro(プロフ) - まーさん» ありがとうございます♪明日更新する予定ですのでよろしくお願いします。 (2019年3月22日 23時) (レス) id: 8d8b45888e (このIDを非表示/違反報告)
まー(プロフ) - いつも楽しく読んでいますこれからも応援しています (2019年3月22日 9時) (レス) id: 828d5b6d94 (このIDを非表示/違反報告)
Mihiro(プロフ) - 茉央さん» ありがとうございます! はい!作品数を勝手に増やしているので更新が遅めではありますが、引き続きお楽しみいただけたら嬉しいです! (2019年1月21日 18時) (レス) id: a3edab0075 (このIDを非表示/違反報告)
茉央(プロフ) - いつも楽しく読んでいます、続きを楽しみにお待ちしています(*^^)v (2019年1月21日 9時) (レス) id: a456377379 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Mihiro | 作成日時:2019年1月7日 16時