第三十四話 主人公side ページ49
「もう大丈夫、ありがと」
私が微笑むと、玲央も微笑む。
幸せな時間だった。
やはり、学校が終わるまでだったが。
ピーンポーン
地獄の始まりの音に聞こえた。
「……私が出るわ。彩ちゃんは隠れてちょうだい」
「分かった」
クローゼットの中に隠れる。
玲央の額に汗がにじんでいる。
パタンと静かに部屋の扉を閉める玲央の後ろ姿を見送り、クローゼットの扉を閉める。
「……っ、怖い…」
ガタガタと体が震える。
腕で必死に押さえようと頑張るけど、止まらない。
すると、ダダダと階段をかけ上る音がしてきた。
「彩！ここに居るんだろう？怒らないから出てこい」
征十郎の声だ。
「今ならおじ様にも言わない。だから、出てくるんだ」
…我慢よ、我慢。
「……いい加減にしろよ。さっさと出てこい。僕に逆らうのか？」
…もう、無理！
バァン
思いっきりクローゼットの扉を開けて、
「ふざけないで！！」
と叫んだ。
「ケホ、ケホ」
いきなり叫んだからむせてしまった。
「さあ、帰るぞ。命令に従え」
「もう黙ってよ！」
私の怒鳴り声を聞いてか、玲央が慌てて部屋に入ってきた。
「私は玲央と生きていく。もう貴方とお父様のいいなりになんてならないわ！」
ガシッと玲央の腕に抱きつく。
「……いつからそんな関係だった？」
またあの怖い顔で睨んでくる征十郎は独占欲に満ち溢れていた。
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楓 - 征十朗じゃなくて、征十郎ですよ。 (2016年2月13日 18時) (
レス) id: e9c8f0716a (このIDを非表示/違反報告)
幸村美咲(プロフ) - と&も&えさん» ありがとうございます。レオねぇカッコいいですよね！これからもよろしくお願いします！ (2015年8月18日 14時) (レス) id: 4a46a7ef80 (このIDを非表示/違反報告)
と&も&え - 僕これ見てもっとレオ姉好きにナッチャッタ！！！ (2015年8月17日 23時) (レス) id: 6f0ea2721c (このIDを非表示/違反報告)
幸村美咲(プロフ) - satoさん» ぽいですか？wオネェなので、こんな感じかな？と。コメントありがとうございます。これからもよろしくお願いします。も (2015年8月13日 15時) (レス) id: 4a46a7ef80 (このIDを非表示/違反報告)
sato(プロフ) - 実渕先輩、何か、乙女？ (2015年8月13日 15時) (レス) id: 2bb3a92db8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：幸村美咲 | 作成日時：2014年2月20日 22時
