第二十九話 主人公side ページ43
「しかし、よかったよ。戻ってきて。てっきり、玲央と居るのかと思っていたよ」
どうして?もしかして、バレて…はいないわよね。
「そんなわけないじゃない」
「そうだね」
征十郎は安心した顔で私を見ている。
机にカバンを置くと、征十郎が後ろから抱きついてきた。
「ど、どうしたの?征十郎」
「どこにも行かないでくれよ?僕の側に居てくれ…」
まただ。弱々しい征十郎。
「…分かってる。側に居るよ」
私の首にまわしている征十郎の手をぽんぽん、と叩く。
すると、より一層力を強くする。
「ほら、征十郎。帰らないとおじ様心配するわよ」
「父の事なんて関係ない。今はお前と一緒にいたいんだ」
「…そんなところが嫌なのよ」
ボソッと呟いた言葉が聞こえたのか、征十郎は私の肩をつかんで、凄く怖い顔で睨んできた。
ケーキ屋で見たあんな顔だった。
「僕に逆らうのか?何が不満なんだ!こんなに尽くして居るのに…!」
「どこが尽くしているのよ!私に自由なんてくれないくせに!」
「なんだと!?」
それから、口喧嘩は続き、険悪なまま征十郎は帰っていった。
「…今、大丈夫かな」
カバンの中からケータイを出し、連絡先の欄の一番上にある名前をタップした。
プルルルル
ガチャ
『彩ちゃん!?』
「玲央…。会いたい…」
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楓 - 征十朗じゃなくて、征十郎ですよ。 (2016年2月13日 18時) (レス) id: e9c8f0716a (このIDを非表示/違反報告)
幸村美咲(プロフ) - と&も&えさん» ありがとうございます。レオねぇカッコいいですよね!これからもよろしくお願いします! (2015年8月18日 14時) (レス) id: 4a46a7ef80 (このIDを非表示/違反報告)
と&も&え - 僕これ見てもっとレオ姉好きにナッチャッタ!!! (2015年8月17日 23時) (レス) id: 6f0ea2721c (このIDを非表示/違反報告)
幸村美咲(プロフ) - satoさん» ぽいですか?wオネェなので、こんな感じかな?と。コメントありがとうございます。これからもよろしくお願いします。も (2015年8月13日 15時) (レス) id: 4a46a7ef80 (このIDを非表示/違反報告)
sato(プロフ) - 実渕先輩、何か、乙女? (2015年8月13日 15時) (レス) id: 2bb3a92db8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:幸村美咲 | 作成日時:2014年2月20日 22時