尾浜くんに妥協されました！

18 ページ18

「潮江先輩怖すぎ...」

「なんで怒られるんだ...予算案に香油って書いた覚え無いのに...」


二人の当初の目的、会計委員会への予算案の提出。それが終わると、二人して軒下で、あからさまに落ち込んでいた。


『お疲れ様です。八左ヱ門、落ち込んでるところ悪いんだけど、洗濯手伝ってくれない？』

「愚痴言っていいか？」

『勿論。』


八左ヱ門に声をかけると、話し相手になることを条件に、手伝ってくれることになった。


「Aさん、俺もいいかな。」

『勿論です。敬語も外して下さい。お互い気楽にしましょ。』

「ありがとう、兵助でいいよ。」


久々知さん改め、兵助もざぶざぶと布を洗い始める。まずは八左ヱ門の話から聞くことになった。


「潮江先輩にさ、生物小屋の拡張をお願いしたんだけど、寸法が適当過ぎするとか、予算がかかりすぎだとか言われて...もう心が折れそうだ...」

『ありゃ...初めてで拡張をお願いするって凄いんじゃない？怖いもの知らずというか...
設計図ある？あ、胸元失礼するよ。

ごめんちょっと濡れちゃった...(笑)どれどれ...うん、顧問の先生には相談のみ...それは駄目だよ。木下先生にも見せて、食満先輩とかにも見てもらわないと。

はっきり言って、今回はあまかったね。次からもっと作戦練ろう。私も手伝ってあげる。』

「！ありがとうな！書き直すからさ、このあと時間あれば手を貸してくれ！頼む！」

『うーん...いいけど。詫びとか感謝の品として、お茶請けは八左ヱ門が用意してね。』

「はっ！その節はすいませんでした...用意させていただきます...」

◇◇

八左ヱ門の愚痴は聞き終わり、後で手伝う約束もしたことだし、次は兵助の愚痴を聞くことになった。


「俺、香油なんて書いた覚え無いのに、予算案に書いてあって、めちゃくちゃ怒られたんだ...なんか自分のせいじゃないのに怒られたせいで、結構、気持ち落ち込んでる...」

『...あー、その香油多分、くのいちの子が書いちゃったのかも...ごめんね。あとで個別に言っておく。

兵助は予算案、香油以外通ったんだね。良かったじゃん。気持ちが軽くなることとか、好きなことってない？すっとさせられるなら、付き合おうと思うんだけど...安直？

へぇ、豆腐...！手作りって凄いね。私、豆腐結構好きだからさ、今度振る舞ってよ。』

「いいの...！？じゃあ明日のランチ、特性豆腐料理にしてあげるよ！

話聞いてくれてありがとう、楽しみにしてて！」

19→←17

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す