十一話 ページ13
…
｢ちょっと待て｣
ボクは涙をぐっと堪えて飴を食べようとした
そしたら前の方から少し呆れ気味に声を掛けられたのでボクは飴を口に含んでから返事をした
『どうしたの？』
｢いや･･･え、今授業中だよな？｣
『そうだよ！』
因みにボクに声をかけたのは佐賀美先生じゃなくて
｢俺にも頂戴〜
･･･ほら
ま〜くんも食べなよ｣
クラス委員長の衣更、凛月の旦那(らしい)
佐賀美先生はいつの間にか教室から居なくなってた
｢おいテメェら･･･｣
｢なに？コーギーも食べたいの？｣
｢んなもんいらねェ！！｣
何故か怒ってる大神に凛月が煽るように話しかけた
｢お、うめェ･･･｣
･･･あ、大神結局飴食べてる･･････、
要らないって言ってたのに･･･ツンデレかな
｢じゃあアタシも貰っちゃおうかしら｣
｢私も失礼致します｣
皆んなが飴選びに夢中になり始めた頃を見定めて、
ボクは嵐に頼んで席を交換して貰った
・
『みか』
ボクがそう声をかけるとみかはニコッと笑った
｢美味しい？｣
『うん･･･ボクなんかの為にポーチまでありがとう』
｢なんか、なんて言わんといて？
おれA兄ィが居なくなってから、
ずっと生きてる心地がせぇへんかった｣
拳を握り締めながらみかはそう訴えた
ボクはその言葉がどうしようもなく嬉しかった
｢･･･あの日、
おれは助けられなかった
おれがただの弱い人形やったから
･･･A兄ィを独りにしてしもうた｣
みかは何も悪くないのに
･･･凛月もみかも優しすぎるよ
・
・
『(･･･あの日、)』
──･･･ボクが
・
その日から
ボクは"愛"が分からなくなって、
なんでもいいから"愛"が欲しくなって、
でも人と関わることがどうしようもなく怖くて、
･･･皆んなとの関わりを自ら絶った。
・
そしたら
"ボク"が"ボク"じゃなくなった気がした
・
・
それから数ヶ月後にあのメッセージがきて
それだけで心が満たされた気がした･･･んだけどなぁ
・
『(･･･あ、飴なくなった)』
ボクはそれ以上考えることをやめて
ポーチから飴を取って口に含んだ
・
甘い筈の飴は少し苦かった
…
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れもんてぃー(プロフ) - アリサさん» アリサさんありがとうございます！ご期待に添えられるよう、頑張ります！ (2021年9月8日 18時) (
レス) id: ee93852d02 (このIDを非表示/違反報告)
アリサ - 好きです。更新楽しみに待ってます (2021年9月8日 18時) (レス) id: 2149cb42f2 (このIDを非表示/違反報告)
れもんてぃー(プロフ) - ねこまるさん» ねこまるさんありがとうございます！そう言って頂けて幸いです！これからも精一杯頑張ります！ (2021年9月4日 8時) (レス) id: ee93852d02 (このIDを非表示/違反報告)
ねこまる - え、待って、すごい好きです。こういう感じの夢主本当好きなんです！文章書くのも上手で…！作者様のペースで更新頑張ってください！ (2021年9月4日 8時) (レス) id: ccf2dbd148 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れもんてぃー x他1人 | 作成日時：2021年9月2日 11時
