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その日から、Aと親密に関わるのがなんか彼氏に悪くて、少し避けるようになってしまった。
彼氏がいるってのに、Aはいつものように俺の横に来る。
『笠松先輩最近冷たくないですか?』
笠松「そうか?気のせいじゃないか?」
『なら、いいんですけど、、』
俺も避けたくて避けてるわけじゃねぇんだ。
ただ、お前の幸せを俺が崩してしまうのは怖かった。
そしてあの出来事から1週間が経ったある日。
森山「なぁ笠松」
笠松「なんだよ」
森山「Aが相談に来たぞ。笠松何かあったのかって。」
笠松「え?」
森山「確かにお前最近Aに冷たいもんな。」
笠松「気のせいだろ」
森山「俺は知らねぇって言ったけど、なんかあんのか?」
笠松「いや、別に。ウィンターカップ近くて少し緊張してるからじゃね。」
なんて嘘をついた。
森山「それだけならいいけどよ、Aだいぶ心配してたぞ」
笠松「俺からも謝っとくよ」
森山「おう。好きな人にくらい少しはカマってやれよ。」
笠松「……わかってる。」
俺だってAの笑顔が見たい。
前みたいな関係に戻りたい。
けど、アイツには彼氏がいるんだよ。
無理に戻れねぇだろ…。
その日の部活でも、やはりAはいつも通り俺のところに来た。
それが俺の心を締め付けた。
彼氏に悪いだろ、って突き放せばいいのに、
突き放せない。
Aがこうやって懐いてくれてるのが嬉しかった。
だから、俺はお前を避けることしか出来ねぇ。
突き放したら、
もう永遠戻れない気がして。
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・
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そんな日々を繰り返し、
俺はAとの会話も大幅に減った。
Aも俺を少し避けるようになった。
あー、嫌われたんだな。
なんて思うと、しんどかった。
Aがいつも通りに俺のところに来なかった部活、その日の夜は風呂で少し涙を流した。
なんで、こうも上手くいかねぇんだ。
俺には、Aみたいにモテる存在は早かったのかもしれない。
俺みたいな恋愛初心者には。
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はろ。(プロフ) - めちゃめちゃ最高でした!!!! (2022年12月20日 18時) (レス) @page43 id: a719d361a2 (このIDを非表示/違反報告)
天の川 - 最高っす 笠松パイセンの初々しさが最高 (2020年5月18日 19時) (レス) id: 348cf1e7b1 (このIDを非表示/違反報告)
mi…(プロフ) - まゆさん» 冬休み頑張ります!!コメントありがとです! (2019年12月17日 7時) (レス) id: 4065260f63 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - キャー、笠松さん可愛いです! (2019年12月16日 23時) (レス) id: 69e59c5c29 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 続きが気になります!更新楽しみにしています! (2019年11月16日 16時) (レス) id: 69e59c5c29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mi… | 作者ホームページ:I don't have.
作成日時:2019年10月31日 21時