【HQ!!】逆向きの下心。【及川徹】-完-

#29 ページ29

＊





『肉食やな？』





なんて笑って、





『見られたら徹が危ないんとちゃう？』



及川「えっ…？」



『女の子たちが騒ぐで』



及川「そんなのAの手繋げるならどうって事ないよ」



『可愛いこと言いよって』





Aの前だけでね。





及川「あー、帰りたくない」



『せやな』





俺ともっと一緒にいたいって思ってよ。





及川「どうする？明日、及川と遊馬付き合ってるらしいよって出回ってたら」



『別にええよ、うちは』



及川「それって…」



『なんや鈍感やな』





A…、





俺のこと…。





でも俺は、





及川「じゃ、じゃあ俺自慢しちゃお！Aと手繋いじゃったって！」



『はは、子犬みたいやな』





なんて。





今告白したら、OKもらえた？





OK、してくれた？





ごめんね、チキンな男で。





『徹！うちチョコバナナ食べたいんやけど、買ってきてええ？』



及川「ううん、ダメ。俺が買ってあげる。」



『はっ、最高やな自分』





楽しそうな顔見れて、俺は幸せだよ。





最高の時間だ。





チョコバナナを買って、Aに手渡すと子供のように喜んでいた。





『んまぁ〜』



及川「ほんっと美味しそうに食べるね」



『美味しいからな』



及川「いっぱい買ってあげたくなっちゃう」



『貢いでくれてもええで？』



及川「推し事じゃん！」



『確かにな？』





ああ楽しい。





なんでAといるとこんなに楽しいんだろう。





しかも多分俺たち両想い。





何この距離感、





たまんなく好き。





付き合いたいけど、





この距離も嫌いじゃない。





むしろどこか心地良かった。





＊

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