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＿＿＿ 手を、伸ばしても届かなかった。
俺より背が高いはずなのに、
俺より小さな背中を抱きしめてやれなかった。
『これが、せいかい、だったんだ』
心底嬉しそうに笑ったお前。
別の部屋に転がり込んだけど、
お前の息は今にも絶えてしまいそうで、
俺にはどうも耐えられなくて。
ちゃんと見なきゃって、分かってるのに
俺の視界に映るお前はやけにぼやけてた。
『おれ、ここにいられて、みんなと、
いっしょに、あいどるできて、しあわせだった』
翔太が喋るなと怒鳴った。
上着を首や背中に押し当てるけど、血は止まらない。
みんなで手を握り、ダメだと言うけれど、
命が消えてしまうのは待ってはくれない。
『ね、こんど、みんなといきれたら、
おれさ、おれ、ね、みんなと＿＿＿＿＿＿…
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なにかに怯える康二と目黒と廊下で鉢合わせた。
お互いに絶叫して、佐久間と阿部ちゃんなんか
なぞに2人で頭ぶつけて悶絶して。
翔太は舘さんにコアラみたいに引っ付いて。
俺はラウールの腕が顎と後頭部にクリーンヒット。
その上、目が飛び出るんじゃないかってくらい
ぎゅうぎゅうと抱きつかれた。
「じゃあ、みんな揃ったし、鍵探しに行こ？
まだ2階とか3階とかみんな見てまわれてないし...」
散々お互いに文句を言いあったあと、
落ち着いたタイミングでラウールが
もっともな意見を言い、みんな2階へと着いていく。
「そこの、部屋、が、図書館みたいなとこで...
そこで化け物にあったんだよっ...！
照は、見なかった！？あの化け物！」
「見たっ、佐久間もっ！？」
「ほらっ、照も、みたって！！」
これで、知らないのは俺とラウールだけ。
「アレ何！？」
「俺らもわかんねぇの。
翔太と舘様もみたって、見てないのふっかと
ラウールだけなんだよ！！」
「だって見てないんだもん」
ぷく、と頬を膨らますラウールを
笑ってやることもつっこんでやることもできない。
いつもうるさい康二も、やけに静かで。
色んなことが現実味を帯びてきた。
「さくっと鍵見つけて、早く出ようぜ」
流石にもうあの化け物はいないだろうと
そこの部屋を開けると、
人間が荒らしたにしては、ぐちゃぐちゃに
本棚が倒れ、本もめちゃめちゃになった部屋だった。
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みさ(プロフ) - ぴぴろんさん» コメントありがとうございます！50ページほどあるのを一気なんて…！嬉しいです！他の作品まで！？本当にありがとうございます！ゆっくりにはなってしまいますが、頑張りますのでこれからもどうぞよろしくお願いします！ (11月16日 9時) (
レス) id: 1fb25e0756 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴろん - すごく引き込まれるお話で、一気に最後まで読んじゃいました！！他の作品も全て読ませていただきました！これからも楽しみにしています！！！ (11月15日 21時) (レス) @page50 id: f81a8e6519 (このIDを非表示/違反報告)
みさ(プロフ) - ちいさん» コメントありがとうございます！なかなか更新が滞っていて進まないお話ではあるのですが、楽しみにしていると言ってくださって嬉しいです！これからも頑張りますので、ゆっくりのんびりと待っていただけると嬉しいです！これからもぜひよろしくお願いします！ (11月14日 2時) (レス) @page7 id: 1fb25e0756 (このIDを非表示/違反報告)
ちい(プロフ) - 初めまして。ラウールくんのこういうお話って中々ないので、書いてくださって嬉しいです。お話の内容も凄く引き込まれました！これからも楽しみにしています＾＾ (11月13日 20時) (レス) @page50 id: 55bf2eb683 (このIDを非表示/違反報告)
みさ(プロフ) - あいはねさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいし、幸せの限りです。同時並行なんか無茶か…とも思いましたが、どれも大切な白さんなので、少しづつ大切に書いていきます。長らくお待たせしていますが、これからもよろしくお願いします。 (2022年9月24日 19時) (レス) id: 1fb25e0756 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みさ | 作成日時：2022年8月10日 1時
